866.迷走する予算関連法案と万歳突撃 |
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民主党の小沢一郎元代表に近い同党の比例選出衆院議員16人が17日、岡田幹事長宛てに、衆院の同党会派からの離脱願を提出したことで、同党は事実上の分裂状態に陥った。小沢元代表は17日、鳩山前首相に電話で「私も(16人の動きを)知らなかった」と語り、関与を否定した。だが、元代表は党員資格停止処分を突きつけられているだけに、「菅首相に見切りを付け、局面打開のため、内閣不信任決議案可決による内閣総辞職か、衆院解散・総選挙に追い込もうとしている」との観測が広まっている。
(2/17、讀賣オンラインより)
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何だか、玉砕戦法のようで悲惨です。16人のうち、15人は1回生議員だそうです。支持基盤もなく、民主党バブルの追い風に乗って比例区で大量当選した名前も聞いたこともないような議員達です。再選の道は大変険しい。て、いうか、まず無理。座して死を待つくらいなら、とばかりに「小沢一郎先生、万歳!」と叫んで、党執行部に突撃し、民主党のマニュフェストの実行を迫りました。
党執行部(岡田幹事長)には、まともに相手にもされなかったようですが、予算関連法案の成立はこれで、ほぼ絶望的となったのではないでしょうか。政府は補正予算案の編成準備に重たい腰を上げねばなりません。ただ、民主党政権は盤石とはとてもいえないものの、簡単には崩壊しないでしょう。仮に、予算関連法案不成立の責任を取らせて、菅内閣を総辞職に追い込んだとしても、次に前原外相がひかえています。衆院解散に追い込むためには内閣不信任案を衆議院で成立させなければなりません。民主党の大分裂というのは今の時点では考えにくい。世論調査結果では、民主党は危機的状況になっているのですが、菅総理は、「たとえ支持率が1%になっても辞めない」 と言っていますので、「菅降ろし」のかけ声が次第に大きくなって、首相自らが「ブチ切れ解散」を言い出すのを期待しましょうか。菅総理の奥さん、何とかなりませんか!
ちなみに、小沢氏自身は、判決が出るまでは動きがとれないのではないか、と考えます。1/31 に強制起訴された小沢氏ですが、2/1 付けの日経によると、「有罪立証は、ハードルがかなり高いが、裁判は長期化の様相。判決は来年以降ではないか」 と裁判の長期化を予想しています。
■(参考:世論調査結果)
時事通信社が10~13日に実施した2月の世論調査によると、菅内閣の支持率は前月比3.5ポイント減の17.8%となり、昨年6月の発足以来初めて2割を割り込んだ。鳩山内閣が退陣する直前だった同年5月の19.1%も下回り、2009年9月の政権交代後最低を記録した。不支持率も同4.5ポイント増の63.7%と、菅内閣では最悪となった。(2/17、時事通信)
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倒産寸前の会社は、会議が多い、長い、何も決まらないという傾向があります。今の国会は、時間をかける割には与野党勢力が拮抗して何も決まりません。
予算関連法案が通らなければ、解散するしかないのでは?
一昨年来の政権交代は、結局、意味がなく、貴重な時間をロスしただけでなく、無駄なバラマキで傷口を広げてしまいました。
一刻も早く、ガラガラポンして、新しい枠組みが動き出すことを祈ります。
破綻の後処理もこのペースかと思うと悲しくなってきます。
国民は政治家のモラルある行動に期待しているはずです。
もはや今すぐ増税してもダメなようです。八百万の神々が無駄な議論を(議論してないか)するよりは天皇陛下の前で御前会議を開いて無条件降伏ならぬ無条件破産を決定した方が一億総玉砕にならずにまた
日の目を見る事もあると思いますが。