106.住宅金融公庫はセーフティ・ネットのためにあるのか?? |
銀行が、住宅ローンの優良借り主を奪い合ったため、公庫は、銀行からの融資を受けるのが難しい人に対しても融資業務をせざるを得ず、累積で3兆円を焦げ付かせ(日経12/14記事など)、貸し出し額の約1割を不良債権化させてしまいました。しかし、大手企業に対する債権放棄、税金投入がここまで、あからさまに行われている以上、この問題を誰が追求できるというのでしょう。しかも、国の景気刺激策として、融資枠を無理矢理、膨らませ貸し込んだという事実には、マスコミは触れず、個人住宅融資の不良債権化ばかり取り上げています。特殊法人とは、国営企業 (公社ではない) を言い換えた言葉であり、国の方針には逆らえない。
住宅金融公庫は、国が行う、セーフティ・ネットとしての役割を果たしてきた、といえるのかもしれません。しかし、モラルハザードが当たり前になった今の日本において、納税者は、またしても、高い代償を支払わなくてはならなくなったようです。
★公庫の不良債権、約3兆円に対する税金投入はすでに決定しました(日経11月記事)
公庫の存在意義を再度確認するときに来たのではないでしょうか。
象徴的なニュースがありました。
国民に増税を、他省庁には予算カット、地方には交付金を
削っている財務省だが自分だけは別らしい。
小泉首相がすすめる政府系金融機関の統廃合には財務省は、
消極的で、議論の場を経済財政諮問会議から他に移し、
推進派の竹中経済財政相から主導権を奪おうと水面下で
動いていたことが明らかになった。
これでは、財政規律はもう誰も守ろうとしないし、財政の立て直しに
協力しようって気持ちにならないでしょうね。政府系金融機関の存在
意義は、存在することにあるって、オリンピックの精神でしょうね。
これがソースです。
http://www.asahi.com/business/update/0228/032.html