1172.寒中お見舞い申し上げます |
さて、12月の大納会まであと7営業日になりました。藤巻健史氏の大胆な予想が的中するか、ハズレて浅井隆の仲間入りをするのか、まもなくわかります。藤巻氏が今年中に日本の財政が破綻する、とブルームバーグで予想したのは1月15日のことでした。私が藤巻氏に反論する記事を書いたのは、翌16日です。(記事No.1097) 早いもので、あれから1年近くたった。 長期金利は12/18現在で0.66%と安定していますから、結末がどうなるかは申すまでもありますまい。浅井隆の名前出しましたが、彼の『第二なんとか(坂本龍馬に失礼だぞ)』という会社は、最近、「あと2年で国債暴落 1ドル=250円に!!」という本を出しています。書店で立ち読みをしましたが、1~2分で買うに値するかどうか判断できます。でっかい活字で行間もタップリですから全頁読破するのに30分もかからないでしょう。今度はカイル・バス氏頼みですか。やれやれ困った人たちです。
少し、視点を変えてみます。大前研一氏は近著「日本の論点(プレジデント社)」の中で、次のように述べています。
「2年前、私は世界には互いに連関した4つの地雷があると警告した。ヨーロッパの国家債務危機、リーマンショック以降低迷長引くアメリカ経済とドル危機、中国のハイパーバブル、そして日本のギネス級の債務問題。この4つの地雷は雷管が相互につながっていて、どれかひとつが爆発すれば最終的には全部爆発して世界経済は吹き飛ぶ、と。今の状況を個別に見れば、雷管が抜かれた地雷はひとつもない。さらに大きく膨らんでいる地雷もある。ところが、考察を深めてみると、どの地雷も爆発しそうにはない。なぜ、爆発しないのかー最近の私の研究テーマのひとつでもあるのだが、ひとつの理由は、それぞれに『安全装置』が機能しているということだ。(以下略)」
大前さんは現時点では世界最高の頭脳の1人であり、超一流の経営コンサルタントです。しかし、大前さんほどの見識を持ってしても、この難問は解けていない。要は世界の4大経済圏である、EU・米国・中国・日本のそれぞれが解決困難な問題を抱えているわけで、互いが金融緩和、財政出動などの競争をやりつつ、破裂するのを先送りしているのが今の状態、と言ってもいいでしょう。どこが一番ヤバイのか、といってもそれは専門家によって意見がわかれているところです。我々は日本人であり、日本にいて日本国の問題を見ているので、この4つの中では最も危なそうに見えるが、国際的な視野でみるとそうともいえない、ということだろうと思います。ともあれ、4つの地雷は今年も無事やりすごせそうです。来年はどうでしょうか。
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ところで、最近ビットコインというものを知ったのですが、無国籍通貨なので財政破綻時の備えにもなるという触れ込みですが、仕組みを見る限り、壮大な詐欺だと私は思います。慌てて備えて、失敗しないように気をつけなきゃですね。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MY3JRZ6K50Y901.html
一方、ネット上のみに存在する仮想通貨「ビットコイン」については「私どもも大いに関心を持っている」と指摘。「各国の中央銀行も正直言って、その動きを注視している」と述べるとともに、「日銀も金融研究所を中心に十分、調査、研究をしている」と述べるにとどめた。
私の会社はバリバリの輸入企業なので、円安で赤字転落、中小なんで価格転嫁なんて出来やしません。私もリストラ寸前です。
私も円高・デフレ脱却を切望していた一人なので、ある意味、要望通りであって、自業自得なんですがね。
来年は消費増税もあるので株はどうなるか分かりませんけど、あ、さんのおっしゃる通り、円安はまだまだ進むでしょうね。
それにしても、寒い・・・。
今すでに104円ですから、一年間後に105円とは考えにくいんじゃないですかね。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE9BJ03820131220?sp=true
14年末115円と想定する。
日経平均株価は1万9000円を見込む。
輸入企業とはいえ、6年前のドル120円の時も、11年前のドル130円の時も、結構、大丈夫だったんですがね。
ここ4年の極端な円高デフレの中で、値段が安くなっていくのが当然のような雰囲気となり、円高を理由に取引先からも値下げを要求され、実際余裕があったので値下げは簡単でしたね。ところが、いざ円安になって値上げをしようとしても出来ない。取引先からは値上げは許さない、と言われるわけです。まぁ、そんな感じです。
アベノミクスは結構ですが、インフレも継続しなければ意味がない。人々の多くが「値上げが当たり前」という感覚になって初めてアベノミクスが完成し、給料も上がって行くのでしょう。が!そこまで国民が耐えられるのか(=アベノミクスを支持するのか)が問題です。(私は厳しいと見ています・・・。)
為替は短期的には上下すると思いますが、片や異次元緩和を継続、片や緩和縮小で引き締めるとなれば、中長期的に円安ドル高になると考えるのが妥当だと思います。