1179.仕事始めに |
日経電子版にいつも秀逸な記事を書かれている前田昌孝さんの1月1日付けの記事を見て私は思わずうなってしまいました。記事から引用してみますと、まず前田さんは、「去年はアベノミクスだけで買われたのではなく、日経平均が大幅高になったのは、円という『価値が目減りした通貨』を "物差し" にして、企業の実力を測定したからだ。日本企業だから他の国際企業に比べて日本人を多く雇っているが、円安のお陰で日本人従業員に払う割高な賃金が大幅に節約でき、その分、利益が膨らんだのが正直なところであろう」と述べられています。『2014年もアベノミクスは買いだ』と安倍首相が言ったが、バカなことを言うな、という勢いです。
私は1990年のバブル崩壊の年を鮮明に覚えています。今年の大発会はなぜか、1990年を連想してしまうのです。根拠なき予感なので、ハズレればいいのですが。みんな今年の株価は18,000円だ、いや20,000円などと言っている。そんなに期待できるのでしょうか。私は、消費税増税の年の株高はない、とみます。1997年4月から消費税は3%が5%に上がりました。この年の株価をみてみると、大発会19,446円、3/31時点18,003円、大納会15,259円となっています。(いずれも終値)4月以降、あらゆる消費が落ち込み、下半期以降の企業業績の低迷を折り込み株価は下げました。もっとも、この年は山一や日債銀など金融破綻が相次ぎ、いわゆる平成の金融危機の様相を呈しましたので、消費税ばかりが原因とはいえません。
昨年末の株高で材料は出尽くしたとの見方もあります。ひょっとして、消費増税後の業績を織り込み始めたのかもしれません。日本の景気は4月以降、停滞する可能性があります。先の前田昌孝さんに再度ご登場願いますと、①消費税増税のタイミングでヘッジファンドが売り仕掛け、②安倍首相の支持率下落による政策遂行能力低下、③米国の中間選挙の年は円高が進みやすく、日経平均は上がらない傾向がある、を理由に大方の予想は外れるのではないか、と指摘しています。
今年の日本株投資は慎重にすべし、との前田さんのご意見です。株の投資はいつ何時であっても、慎重にしなくてもいい、なんてことはあり得ませんので、まことに的を射たご意見だと思います。ともあれ、2014年がいい年でありますように。
公務員給与の減額はこれから影響大です。24年に比べ25年は手取り50万円減少しています(社保↑、基本給↓、諸手当↓・・)。この分だけ26年の住民税が減るのです、よって軽自動車税引き上げです。こんなもんです。
ここ数年、所得税は減って、住民税や社保掛け金が上がっているように、国が徴収して補助金をばらまくシステムから受益者負担のような形態に変化しているのです(分限化)。だから「いつまでも・・」だと思います。