201.ネタ出尽くし感~NHK・BSディベートのビデオを見て~ |
第2部は、財政再建というより、いきなり増税の是非に始まり、社会保障制度のあり方に飛躍していきます。後半は、金子教授の本質をついた発言が多かったのですが、谷垣財務相の役人の答弁のような切り返しを見ていてかえって欲求不満が高まっていきます。結局のところ、番組を見た感想といたしましては、①財政再建については、各自が真剣に考えろ。②国家財政破綻よりも先に個人の生活が破綻する可能性が高い。の2点です。番組のキーワードは、おそらく、 「自助努力」 なのでしょう。
さて、番組から離れます。「財政再建」は、今のところ財務省主導で行われており、首相の政治的なご発言も少ないようですが、私は、消費税率アップにはじまる国民負担増については、財務省の思惑通りには進まないような気がいたします。増税の実施時期は、当然のことながら、政治的判断にゆだねられます。ポスト小泉のどのような政権も、国民の猛反対で実施は困難なような気がします。政権そのものが持たない。ですから、政権交代後に、中途半端な路線を選択せざるを得ず、結果的に改革は進まない。このことが国内外の失望をかい、ますます社会は混乱していくような気がします。おそらく、小泉首相の自民党総裁任期末の 2006年9月前後に、消費税の税率アップの道筋をつけるなど何らかのアクションを起こし、混乱の引き金を引くことになると思います。