1216.相場は当たり屋につけ、と言うが~若林栄四さんの場合~ |
・デフレの終わり(2011.7.1/日本実業出版社)
・2014年日本再浮上(2012.4.1/ビジネス社)
・不連続の日本経済(2012.12.20/日本実業出版社)
これらは、いずれもアベノミクス以前の著書ですから、タイトルをざっと見ただけでも予測は、ほぼ的中していることがうかがえます。近著は、タイトルを見ただけでは何のことかわかりにくいのですが、それは後述するとして、"予想屋" といわれる人が次々と予想を外す中で、若林さんは決してブレない。この人は徹底してテクニカル分析を基調に淡々と予想し、それが不思議と的を射ているのです。「黄金律」とか「黄金分割」と聞くと、何かしら神秘的な雰囲気があって、科学的ではないような気がします。しかし、経済学は科学ではない。むしろ、学問かどうかも疑わしい。私は経済学の究極の目的は未来予測であると考えており、、明日の相場すら読めないエコノミストに存在意義はないと思います。仮に、当たったとしてもそれはタマタマであり、せいぜい確率50パーセントにすぎません。
さて、若林さんの近著の話に戻るのですが、日本はデフレから脱し、世界は本格的なデフレに突入した、と若林さんは述べられています。例えば、「2012年に35%を記録したギリシャ国債が4%台で取り引きされている、イタリア、スペインなどかつては7%超の国債も今は2%台だ、世界デフレの前兆である」と。価値を生み出していく企業などへの投資先が今はない。かつてのジャンク債に投資するしか利益を得ることができなくなっているのです。まさしく、世界デフレ。
日本はいち早くデフレから脱出し、世界の先進国がデフレに苦しむ中、日本が相対的に好調な経済を持続すると、今後日本的なものが見直されてくるのではないか、と若林さんは予想しています。米国の株価はダウ平均が17000ドルを超して頭打ち感があります。若林氏は、米国の株価のピークは16500ドル、この後は大きく下げるとの予想していますが、この予想は今年の早い時期のものです。日本経済が強かったかつてのバブル期には米国の株価とは関係なく、日本株は上げていたわけだし、最近の日本の株価の動きを見ていると米国離れの傾向もうかがえます。
最近の日経のマーケット面を見ていると、強気の記事が増えているような気がします。日経も単に、株屋の片棒をかついでいるだけとも思えない。とりあえずは、日本はデフレを脱し、日本以外の先進国はデフレからは脱せられない、という若林栄四氏の予想を注視することとしたいと思います。
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事象で自慰してるだけ。庶民の殆どは全く縁がない。
一時の経済好調なるも、過去を振り返り、現在をキチンと見つめれば日本は
将来財政破綻する事は目に見えている。
歴史、現在をキチンと見ている者が将来を正しく予測できと思うのは
小生だけだろうか?