1302.水素社会など来ない |
1/18付けの日経電子版に、米国の電気自動車で急成長しているテスラ・モーターズのCEOイーロン・マスク氏が、トヨタなどが提唱する「水素社会」など来ない、と断言する記事が記載されました。私も同じ思いを抱いていましたので、日経電子版から少し引用いたしますと、彼は「燃料電池は愚かなセル、燃料電池はクソ、燃料電池は永遠のミライ技術」などとトヨタを口撃しています。米国のマスコミはこれに反応して、水素ステーションの整備が進んでいないこと、などをあげています。(以上、日経電子版より引用)
私は高速道路をよく走るのですが、高速道路のSAには必ず、充電用の駐車場がある。電気自動車はもう身近なところにまできているのです。今、原油価格が下落しているのですが、これが原因で、トヨタのハイブリッド車の売れ行きが北米市場では低迷しているという情報があります。燃料価格は重要な要素です。日本には給油所が、ピーク時の1994年には、全国におよそ60000カ所ありました。2014年3月末時点のコンビニの店舗数が53140店であることからもピーク時の数の多さは想像できるでしょう。しかし、2014年時点では33570店と半減しています。競争が激化して廃業する店舗が増えた。
水素ステーションの数はエネオスのCMで田中みな実と吉田羊のやりとりで、全国で40カ所あると言っていたが、実働しているのはもっと少ないのではないでしょうか。ネットで調べると、16カ所しかない。東北・北海道・中国・四国にはない。近畿と九州に1カ所ある。愛知県に4カ所とあとは首都圏です。水素ステーションは普及しない。それはなぜか。水素を安定的に貯蔵、運搬する技術が立証されていない、と大前研一氏は「日本の論点2016~2017」で述べています。それと水素の製造コストです。水素は確かに燃焼させれば、水しか発生しないクリーンなエネルギーだが、水素を製造するために膨大な量のCO2が発生する。(要は水素を製造するには、水を電気分解するか、原油から作るしかない) このために、水素の燃料としての価格はガソリンなどよりはるかに高価になる。これのどこがクリーンなエネルギーなのでしょうか。
さらにいえば、トヨタの水素自動車「ミライ」は価格が900万円以上する。ハイブリッド車が4台買える。補助金をつぎ込んで価格を下げようか、という動きもあるが、太陽光発電の補助金の二の舞になる。こんなことに税金をつぎ込むのはやめてほしい。トヨタが未来志向なのはいいでしょう。ですが、自動車の技術の趨勢は、このようなハードではなく、自動運転車などのソフト分野に注ぎ込まれているのではないでしょうか。自動車は言うまでもなく「走る凶器」です。事故を減らす方向に、安全面に進化してほしい。電気自動車は大規模小売店の駐車場とか、ハイウェイのSAなどに「充電スタンド」が整備されています。一足跳びに「水素自動車」とはならないのではないでしょうか。
経済産業省(当時通商産業省)のアホどもがかつて、原発推進の旗振りをやった。国策と称して、大甘の形式審査で立地を促進した。(当時は時代がそういう時代だったのだ) 見返りに電力会社をはじめ、膨大な数の関連企業に大量の天下り先を提供してもらった。その癒着の結果、原発は増えすぎて、ごらんのとおりの状況です。原発の廃炉コストを計算に入れずに、安くてクリーンなエネルギーだと吹聴した。今度、原発で事故があればもうタダではすまないでしょう。水素スタンドも同じです。市街地に立地するなど狂気の沙汰だ。原発の次は水素エネルギーか。経済産業省よ、たいがいにしろよ。なんか、書いているうちに次第に経産省への怒りがこみあげてきました。日曜の夜にこれはいけません。冷静にならなくてはいけない。どうか2月がいい月でありますように。それではおやすみなさい。
月にはH3が有るそうで利用できそうですが、地上には大気中に
酸素が多くて、水素の取り扱いは厄介なようです。
一升瓶サイズのカートリッジが開発されると便利かもニャン。。
でも、私は、安価な水素が手に入れられる日を期待します。
今深夜なので再度コメントします。