1304.北風作戦はどこまで厳しくなるのか |
2日の米国市場では大幅な原油安が進み、これをきっかけにリスク回避の円買いが加速し、円は再び全面高となった。黒田東彦・日銀総裁が過去2度にわたって主導した大規模な金融緩和は「バズーカ」と呼ばれ、大幅な円安・株高をもたらした。果たして3弾目となる今回はどうか。市場では「リスク回避の流れを転換させるには至らないかもしれない」との声も出始めた。(日経電子版、2/3付け浜美佐氏の記事より引用)
一方、黒田総裁はトコトンやる覚悟を決めたようです。
日銀の黒田東彦総裁は3日、都内で講演し日銀が導入を決めたマイナス金利付きの量的・質的金融緩和について「中央銀行の歴史の中でおそらく最も強力な枠組みだ」と述べた。2%の物価目標の実現への姿勢は「いささかの揺るぎもない」と改めて強調。「追加緩和の手段に限りはない」とも述べ、必要に応じさらなる追加緩和を辞さない考えを明らかにした。(日経電子版、2/3付け記事より引用)
ECBではマイナス金利を-0.3%にまで下げていますが、効果があったという話は聞きません。日本でも、マイナス金利は2日の原油大幅下落、米国株安の流れを受けて、円高の流れに戻ってしまった。黒田バズーカは空砲に終わったかもしれません。2/3付けの日経1面によると、東三が「普通預金から手数料を取る」という。他の都銀も追随の動きを見せているそうです。中小企業や個人からの手数料を取るのは見送るらしい。しかし、今後マイナス金利の幅が拡大していくと、すべての預金に拡大していくおそれもあります。マイナンバーに個人の資産がリンク付けされていることから、我々のフトコロは国税当局に完全に把握されています。贈与税や相続税はキッチリ、徴収される。もうタンス預金か、国に資産を補足されない方法を考えなくてはなりません。マイナンバーは社会保険制度の一元化などプラスの面も大きいが、誰も個人資産まで国に管理されたくはないでしょう。
日銀がマイナス金利にしたところで、民間の資金需要が増えていないのに、貸付が伸びるわけがない。マイナス金利の幅を拡大したところで同じことです。銀行や庶民を痛めつけるだけになる。「北風と太陽」の寓話に例えれば、これは北風作戦でしょうか。北風を強くすればするほど、庶民は対抗して財布のヒモを固くする。週刊ポスト2/12号によると、「政府は、死亡消費税と貯蓄税を検討している」 という。カネを使わず貯めている者にペルティを課そうとしています。これは、考え方としては日銀のマイナス金利と同じです。我々庶民がカネを使わないのは、将来に対する不安が強いからにほかなりません。銀行だって同じです。銀行のカネは、国債買いに向かう。国債金利はやがてすべてマイナスになるでしょう。(要するに価格が高くなる)マイナスになっても買うのをやめないのは日銀が市場から買い上げるのに、高い価格で買ってくれるからです。日銀が年間80兆買い上げているので、もう市場には国債が不足している。それなら、日銀は買い入れ額を減らすでしょうか。答えはNOです。QE3では、買い入れ額を80兆円から100兆円以上にしようとしていました。日銀の繰り出す金融政策はどんどんスベッていくような気がします。最後に行き着く世界はどのような光景を我々に見せてくれるのでしょうか。
いつまでたっても見られません。
今回のマイナス金利策においてなにかおもしろいものが見られるかと期待しても無駄です。
黒田総裁ですが、本当は追加緩和をしたかったんですよ。
でも、異次元的量的緩和を3年あまりも続けて、銀行の方でも、もう日銀に売ることができる国債がなくなってきてしまったということ。
日銀だけど、追加緩和したくとももう買い取れる国債がなくなってしまって、もうどうしょもなくなって、苦し紛れでマイナス金利策を打ち出したということなんですよ。
そんなありさまだから、今回のマイナス金利策も効果は極めてショボくて、マイナス金利発表当初こそ円は米ドルに対して3円ほど下がったけど(たった3円)、昨日今日と、円はまたじりじり値を上げている。
なにが「黒田バズーカ」だっての。今回のマイナス金利策だけど、率直に言って「ゴム鉄砲」ほどの威力しかないんだよね。
だいたい、日銀に金を預けておけばそこそこ金利が入って、民間銀行の側にしてみたらそれなりの利益になるというこれまでの状況がおかしかったわけで、銀行は日銀相手ではなくて企業や個人にお金を貸すという本来のビジネスに戻りなさいという、それだけのことだ。
だいたいマイナス金利くらい北欧諸国はすでにやってるつうの。
まだ気づいていないアホもいるようですが。。。
先物ファンドが買いを入れて価格が上昇しているとの分析もありますが、
裏付けのない紙幣より、現物の金の方が安全と考える投資家が増えているのかも知れません。今年に入ってからジワジワ上昇しています。
マレーシアは最近6%の消費税がかかるようになってゴールドを買う魅力はありません(日本はもっとアホらしいですが)。生活費も消費税での便乗値上げはあるし、バブルで不動産も上がっているので以前に比べたら高くなりました。それでも食費は日本の2/3で済みますし、ガソリンは1ℓ当たり日本円で52円くらいなので、日本の都会に住むことを思えば極楽です。
かなり以前にこちらにて書き込みをさせて頂いた者です。
さて、私の住む県にある国立大学が国からの運営費交付金が年々減少しているあおりから教員の人事異動を凍結した新聞報道がありました。
文部科学省だけでなく別の省庁でも予算は減らされているようですから、財政状況は我々の知らないところでシビアなものになってきているみたいですね。
我が国は海外投資も多いから還流資産も大きい。天然資源に乏しい日本は資産資源を蓄積してきたのだから大切に使うことが当面の対策かもしれない。