1395.誰が石破茂氏をあおっているのか |
石破氏は安倍政権の低迷に乗じて「反アベノミクス」を主張しています。大胆な金融緩和を批判し、このままいけば「ハイパーインフレ」が起こると危機を煽る。消費税の増税にも積極的で要するに「財政再建論者」なのでしょう。石破氏が政権を取るシナリオとしては、次期衆院選(来年の夏から秋頃?)で自・公がかろうじて過半数を取る程度に大敗北し、安倍氏を退陣に追い込むか、自民党総裁選で安倍氏を破るかしかありません。今の時点ではそれは考えにくいが、安倍政権に強烈な逆風が吹いている今、このまま安倍首相を陥れようとするメディアの一部勢力が安倍叩きを続け、石破氏を持ち上げようとすれば、どう転ぶかわかりません。自民党というのは選挙で勝てそうな方につく利害で動く人たちの集団なのでまだ1年も先のことはどうなるでしょうか。
都議選では「都民ファースト」の風が吹いたが、国政選挙ではどうでしょうか。これも今後の話になります。安倍内閣の熱烈な支持者は20歳前後から30歳代の若年層が多いようです。就職戦線はバブル期を上回る売り手市場だし、失業率も過去最低水準が続いています。若者たちが支持するのも理解できる。彼らは民主党の失政を見てきて、安倍内閣での景気回復を肌で感じた世代だ。
個人的には、石破氏の、あの「ネチネチ」としたしゃべり方が好きではありません。何が言いたいのかよくわからない。まして、アベノミクスが失敗したことが明白にならない限りは、簡単に看板を下ろすべきではない。最近、安倍政権は積極財政に舵を切ろうとする動きがあります。こうした財政再建にマイナスに働く政策に反対する勢力もある。これまで幅をきかせてきた経済官僚に対抗して、財務官僚がウラで糸を引いているのかもしれません。とすれば、石破氏を操っているのは、アベノミクスの陰で肩身の狭い思いをしてきた財務官僚ということになります。案外、安倍政権の打倒を目論むのはこうした勢力が中心となっているのかもしれません。
緊縮は望みませんし、石破さんが嫌いなのも同意ですが、続けたくても続けられない状態になって行くんじゃないかなー、と懸念しております。