549.庶民もそろそろ財政破綻に向き合おうじゃないか |
井堀利宏東大大学院教授は、財政破綻のシナリオは、「一般の投資家たちが、このままだと増税もできそうにないし、社会保障もどんどん増えそうだ。しかもマクロ経済としても中長期的に成長が期待できない、と考え、政府の国債残高が増えそうだと予想して、国債の金利だけが上がり始めるような状況になった時に財政破綻が起こる」 と説いています。(フィナンシャルジャパン1月号による) 国債の金利こそ、まだ上昇していませんが、それ以外の条件は揃っており、今まさに財政破綻前夜といってもいいのかもしれません。財政破綻を回避するには、①歳出削減、②増税、③経済成長、の3点セットが必須だが、福田政権になって、そのどれもが実現が危うくなったとの指摘もあります。(12/11付日経コラム、大機小機より) ただ、財政赤字が今後も拡大し続けたとしても、いつの時点でパンクするのか予想するのは、難しいでしょう。常識的には、日本のような経常黒字国が一瞬にして財政破綻することは考えにくい、ともいわれています。
中谷巌玉川大学学長は、日本の貯蓄率がゼロ又はマイナスになる2009~2010年頃を過ぎると、経常収支は次第に悪化し、赤字に転じていくと主張していますが、それは2010年代後半ではないか、とのニッセイ基礎研究所 はじ浩一経済調査部長の説もあります。しかし、遅かれ早かれ、日本は経常赤字に転落し、円安になっていく。そこから先はいろんなシナリオがあって、インフレ、円安、金利高などの可能性が指摘されていますが、投機資金による日本国債の売り仕掛けも、あり得ない話ではありません。おそらく財政破綻は、そのどこかの時点でかなりの確率で起こるのではないかと考えています。ただし、国民生活への影響は、現時点では予見しがたく、「どの程度の財政破綻が起きるかによる (井堀教授)」 とする意見もあります。IMFからの支援と、ネバダレポートにあるような大幅な歳出削減によって比較的短期間で切り抜けられるかもしれません。
私は、財政破綻が起きるとすれば、最速で2~3年後の2010年、これは2011年を目標とするPB黒字化の公約が破綻することによる失望売りと経常赤字への転落をその最大の根拠として考えています。一般庶民の方は、有事に対して備えを開始する時期に来ているのではないでしょうか。
★本記事を書くにあたり、フィナンシャルジャパン1月号の特集記事、資産防衛最前線 を参考といたしました。
市場参加者が金融機関などに限られている国債市場がそんな
心理的なことで揺らぐとは思えないのですが。(にわか投資家の多い株はともかく)
重要なのは長い目で見て借金がどうなるか、ですよね。
順調に財政再建が進んでも、たまたま2011年、もしくはその直前に
不況入りして、たまたま達成できないなんてこともあります。
「2011年に達成できなかった」というだけで、それほど市場が揺らぐとは思えないのですが。
仮にもプロ集団ですし>金融機関
遅かれ早かれ経常赤字になっていくって、経常赤字は無いと
主張なさってる方もたくさんいらっしゃいますよ。
考えてみると、「公約」って実現が危ぶまれるから使えるのかも・・
簡単に実現可能なら、なにも大袈裟に「公約」って言葉にしなくてもいいですものね・・
と主張する人もいますね。
積み上がった国債の元利払いなど、借換え債発行により
60年間もかけて償還することができるんだし。
学者は、昔から悲観論を言いことが多いし、
浅井氏のような評論家(?)は不安を煽って商売のネタにする、
ということでは?
祖国に失望した勤労世代が租税回避地に移転してしまえば、人口までが空洞化、年金という名のねずみ講が崩壊し、東欧のように年金生活者に引導を渡すことになるでしょうが。
>大勢なのだ
何を持って「大勢」なんですか。
単に経常黒字は無い=問題にならない=いちいち指摘する必要も無い
というだけでは。財政旗論者だって全体から見ればきわめて少数派ですが
財政関連の本は悲観的な論調のものがほとんどですよね。
そんなことはないです。国民のほとんどは財政赤字をどうにもならない解決策が無いものとして捉えてます。
捉えてはいてもどうすることもできないから黙ってるだけです。
国債を買ってる個人にせよ、そう思ってない人々はその事の意味を知らない人たちでしょう。
通りすがり さんはなぜここに来られてるのでしょうか?
破綻はないと主張されてるように見えますが、気にされてるからこそ読まれてるのでないのですか、でないとすれば目的は何のでしょう。
財政破綻すると考えてる人が多数派なら何でこんなに経済状況が安定してるんですか。
この安定した経済状況こそ財政破綻論者が市場にまったく影響を与えれない程度の
規模しか存在しないという証拠だと思いますけど。
あなたが財政破綻論者が多数派だとおっしゃる根拠は何でしょうか?
財政破綻論者でなければ閲覧したり書き込んだりしてはいけないのですか?
私が経済に興味を持ち始めたのはつい最近のことで、今もいろんな本を読んだり
掲示板に書き込んだりして勉強しています。自分の知識レベルを向上させるためには
自分と考えの違う人の主張も聞き、相手に攻撃されることで自分の考えを
修正していくということも必要だと思いますが。自分と同じ考えの人間しかいない
温室みたいな環境に引きこもっていては、いつまでたっても向上しませんよ。
わんだぁさんも以前に「財政破綻否定派でも書き込んでかまわない。そういう人も結構来るし」
とおっしゃってましたよね。
あと通りすがりってのはROM専や常連出ない人たちが使う名前ですよ。
>奈央子さん
自分と考えの違う人に自分の考えをぶつけるのがイヤミなのですか?
あまりに子供じみた考えです。コメント蘭に1つ2つ批判的な書き込みが
ついた程度で妨害されるほど弱いブログでもないと思いますが。
政府側の人間というのは本気でおっしゃってるんですか?(苦笑
でも、最近、コメントに対して、返事を書くのが面倒になりました。それはね、1本記事を書くのも一苦労している有様なのです。(単身赴任生活で多忙だし、毎日たいへん疲れているということもありますが) このブログには4年という過去の経緯がある。きのう、今日書き始めたわけではないのです。昔からの読者が減ったのか、離れたのか、最近、節度ある、そして、うならされるコメントが少なくなってきたのを残念に思います。
財政破綻論者の定義がよくわからないんですけど。経済財政関連のニュースはよく見るようにしてますが、「もうだめだ、破綻する」みたいな論調の人はあまり見ないような気がしますが。そりゃ、破綻派だろうが否定派だろうが、借金がふえつづえればいずれ破綻するという認識は同じなわけでしょ。改善が必要とした上で、それが成功する可能性が高いと考えるか低いと考えるかが破綻派と否定派の線引きなんじゃないでしょうか。あれだけワーワー言ってる財務省も、以前格付け機関が日本の財政破綻の可能性について発言した際、理路整然と反論しています。あと「経済が安定している」というのは極端な通貨下落や金利上昇が起こってないという意味では。
改善できるか出来ないかってだけで。
お役人が諦めてるってのはドコのソース?
なんか「国民の大多数は破綻寸前だと思ってるはずだ」とか
「お役人は諦めてるはずだ」とか根拠を伴わない願望が多くない?
きょうの朝日新聞では、富山市のコンパクトシティー造りの試みが取り上げられています。
今の政治が何を血迷ってか、長崎、敦賀、函館のそれぞれの「整備新幹線」構想に触手を伸ばそうとしていますが、アナクロニズムも甚だしいと呆れ返るばかりです。
「素通り」という事情があるにしても、長崎新幹線の「地元」である佐賀県が新幹線構想に反対しつづけているのは健全なことではないでしょうか。
本当の意味での破綻は政府が破綻宣言をすることだと思いますが、対策がある限りこれはあり得ないです。極論すれば東京以外全部他国に売っても対策でしょうから・・・
個人的な考えでは国民の資産が年10%目減りする何らかの対策が取られたら(間接直接を問わない)破綻と考えます。
これは所得税とか消費税を上げるだけでは賄えなくて、資産に対しての対策という意味ですが、結果年10%のインフレが起これば破綻と言う考えです。10%に根拠はありません、好きな数値に読み替えてください。
上の通りすがりさんへ
破綻を気にされてここに来られてるのであれば、なんでもかんでも反論しないで、文面を考えて欲しいと思っただけです。
支払い期限のきた国債を返すのにまた借金をしてきたり、借金を借り換え、繰り延べし先送りしている今の状態は、いったいどのように解釈すればいいのでしょうか。
本当にそうでしょうか?
国債の償還が出来なくなるということですから、
政府はいろいろな手段で財源不足の穴埋めをするでしょうね。
増税、各種社会保障の低下または廃止が想定されます。
また、デフォルトした国の通貨は売られるでしょうから、
極端な円安となり、輸入品の価格が大変に高くなるでしょう。
食料品やエネルギー源の大部分を輸入に頼っているわが国の
市民生活へ大変な悪影響の発生が予想されますが。
少なくとも1ヶ月くらいなら動かせる程度の資源備蓄と食糧備蓄
国内には製品の在庫があります。それで海外にモノ売って
得た資源で買えばいいだけ。国民の貯金が目減りして
国の資源・食料備蓄がなくなるだけで、末期論者の主張するような
途上国転落とか、そういう極端な事態にはならず
比較的短期で立ち直るんじゃないでしょうか?
世界的に見れば国民は学力水準も高く優秀ですし
世界屈指の優良企業も多いですから。
国の原油の備蓄は半年程度です。
>国内には製品の在庫があります。それで海外にモノ売って
>得た外貨で買えばいいだけ。
メーカーが食料品やエネルギーの買い付けをするのでしょうか?
仮に現地では外貨で購入出来たとしても、極端な円安では、
国内に輸入したときに価格が跳ね上がることになります。
私が言いたかったことは、rc2003さんが上でおっしゃっている
ような国債の相場内だけの話にとどまらなくて、市民生活にも
かなりの悪影響が出るのではないですか? ということです。
国債のデフォルトは、ものがものだけに、株の暴落などとは
与える影響が違うのではないでしょうか?
何でですか?
少なくとも輸入が止まってもしばらくはどうにかなる程度の備蓄と
製品の在庫はあるわけでしょ。普通に皆商売すれば良いじゃないですか。
>国内に輸入したときに価格が跳ね上がることになります。
そりゃそうです。
しかしインフレになればお給料も上がります。
高齢者にとっては過酷かもしれませんが、若年層にとっては
さほどたいしたことではありません。自分の貯金の価値が下がれば
精神衛生上は悪いかもしれませんが、少なくとも日常生活をする上で
貯金を切り崩しながら生活する人はほとんどいないでしょう。
あなたは破滅論者の類の方のようですが
そもそもどの程度のインフレを想定してらっしゃるんですか?