556.今年は財政破綻元年となるのか~新年ご挨拶~ |
振り返れば、破綻本のパイオニア浅井隆氏は日本国は2003年に財政破綻すると警告し、それが過ぎると今度は2008年に財政破綻すると再度警告しました。その2008年がスタートしました。2008年という年は、実は「国債の2008年問題」 として専門家の間で注目されていました。国債の償還が集中し、借換債の発行高が急増して国債管理政策上問題として指摘されていたのです。しかし、2007年度までに財務省は国債の買入消却を実施したり、国債発行の平準化を図ったりして、財務省自らが、2008年問題は改善した、と公表しています。(2006年11月2日、国の債務管理の在り方に関する懇談会 資料による)
それでは、日本国財政破綻はいつなのでしょうか。目下、2011年危険説というのが、最近の破綻本などのトレンドになっています。森木亮氏は近著で、「政府・財務省の悲願である2011年度に基礎的財政収支の赤字解消をするとした政策目標の実現は絶望的」 としています。さらには、2011年度までには家計貯蓄率がゼロになると予想されています。このことは、銀行の新規資金が底をつき国や企業を運営していくために必要な資本が不足してしまい、海外から調達しなければならなくなることを意味しています。(中谷巌氏は2009年には家計貯蓄率がゼロになる、と予測しています。ちなみに、昨年末12月27日に発表された 2006年度の家計貯蓄率は、3.2%でした。) また、森木氏は2011年度には日本国のバランスシートが300兆円を超え、大幅な債務超過に陥り危機的状況を迎えるとしています。もう残り3年しかありません。2008年は、日本国が財政破綻に陥る前兆現象がいくつか出てくるのではないでしょうか。
新年早々暗い話題となり恐縮です。暗い話題のついでですが、2007年の大晦日の朝刊各紙には、大阪府の財政破綻が発覚した、と報道されました。総務省が今後どのような対応を取るのか注目されます。大阪朝日の1面記事 (31日付け朝刊) を見た限りでは、「総務省は大阪府に事実を確認している」 とあることから、事前に把握していなかったようにも思えます。日本の3番目に大きい地方自治体が財政破綻していた、ということ自体、大きな問題ですから国会で取り上げられるかもしれませんし、北海道やほかの県・政令市にも波及していく可能性もあります。大阪府の地方債の格付けも確実に下がるでしょう。ただ、財政再建団体というのは、国が強制的に指定していくわけではありませんので、大阪府の対応としては、財政再建団体ではなく、自主再建という選択をする可能性はあります。しかし、いずれにしても大阪府は今後、地方財政に大ナタをふるわねばならず、府民生活への影響も大きいものになることが想像できます。何だか、2008年の行く末を占うようで不気味に思えます。皆様方も前兆現象には、ご注意下さい。
ここまで書いてしまうと、新年何がめでたいものか、と言われそうです。確かに、残された時間は刻一刻と減っています。それはそれとして、今年1年、皆様方とご家族のご健勝とご多幸を祈念いたしつつ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
昨日週刊文春で境屋太一氏の記事を見てぞっとしました。
まあ、退職金は以前から積み立ててあったのだから、新たな支出ではないのかもしれませんが、市民は納得いかないでしょうなあ。
しかし、年金債務の割引現在価値を年金積み立てから差し引いても、800兆円あります。政府に責任感があれば、今すぐにでも、年金を減額し、保険料の急速増加をしなくてはいけないはずなのに、やる気配がない。
つまり、日本財政は、政府債務と年金債務の両方で、破綻せざるをえない。
私の年金の大半は、国民年金基金ですので、こちらは財政状態良好で問題がない。国民年金が少々赤字になっても、年金基金の保険料控除でおつりがくると考えています。
府立大学や府立高校は全部民間に売却するしかないでしょうな。買い取ってもられば、の話だけれども。
一昨日まで、携帯も通じない山奥の実家(親の)に帰省しておりました。
今年はいつもとは違う雰囲気の年明けのような気がします。
杞憂に終わればいいのですが・・・。
楽しみに読ませていただいてます。よろしくお願いします。