2011年 10月 06日
民主党の厚労相がまたトンチンカンな発言をしたようです。
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自民党の石原伸晃幹事長は6日午前の記者会見で、小宮山洋子厚生労働相が子ども手当は「姿を変えて継続した」と発言したことについて「あきれて物が言えない。今日の(民主、自民、公明3党の)幹事長会談で民主党にただしたい」と不快感を示した。3党は子ども手当を平成24年度から廃止することで合意している。(産経新聞電子版/10月6日)
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「子ども手当」というのは、日本の高福祉の象徴のようなものです。外国にも「子ども手当」はあります。一例をあげてみましょう。
・イギリス…第1子3,000円、第2子以降2,000円(16才未満)→消費税17.5%
・ドイツ…第1~第3子21,000円、第4子以降24,000円(18債未満)→消費税17%
・フランス…子供2人14,000円(20才未満)→消費税19.6%
・スウェーデン…子供1人につき13,000円(16才未満)→消費税25%
・デンマーク…年齢に応じて21,000円~13,000円(18才未満)→消費税25%
(金額は月額)
これを見てもおわかりのように、イギリスを除けば、高福祉・高負担であることがわかります。日本の消費税はいったい、いくらでしょうか。こども手当はほんの一例にすぎません。世界でも恵まれているといわれている国の健康保険制度、そして年金制度…。自民党時代から続いているバラマキ財政の果てがこのざまです。そして民主党もそれを続けようとしました。戦後、日本は本格的な増税はしていません。例えば消費税率アップにしても大変な抵抗があります。これでは、国の財政が持つわけがない。国民もいい加減、国にたかる姿勢を考え直すべきではないでしょうか。
2009年 06月 09日
2年後である、2011年の財政健全化目標の達成がついに不可能となり、新たな目標を設定した上で2020年に先送りされた、という記事は 6/9 付け朝刊各紙ほか 6/9 のテレビニュースなどでもご覧になったかと思います。現在、GDP比で170%ほどある債務残高を 「2010年代半ばにかけて安定化させ、2020年代には安定的に引き下げる」 と政府の 「骨太方針2009」 に明記したそうです。数値目標は明記されていないようです。
GDP比の債務残高はユーロ諸国では平均69%程度といいますから、日本の場合、突出しています。もっとも日本はユーロ圏に入れてもらう予定は今のところないので、これはあくまで、目安にすぎません。浅井隆氏はかつて自著の中で、日本の1945年の敗戦直後の債務残高の対GDP比が160%であり、今はそれに匹敵するので、財政破綻は確実、と書いたのが2005年頃です。敗戦当時の債務残高はともかくGDPの推計値の精度は今と同じ程度かどうかわかりませんので、本当に160%だったかは、わかりません。つい2年ほど前に対GDP比160%だったような気がするのですが、GDPの減少もあってか、いつのまにか170%にものぼり、このままいくと180%、200% と増えていくのもそう遠い話ではありません。
政府目標の、基礎的財政収支を10年以内に黒字化させるという目標は、本当に可能なのでしょうか。おそらく、消費税15%とか大幅な税収増が計算の前提となっているわけで、対GDP比何%とか、目標を掲げられても、それがどのような意味を持つのかは国民には理解できません。かつて浅井氏が警鐘を鳴らしたGDP比160%はとっくの昔に超しましたが、日本国の財政が破綻するかもしれないなどという、政府の危機宣言も公式見解もありません。財務省をはじめ財政当局は財政規律の正常化目標を唱えたいのでしょうが、増税なしにはそれは無理だ、と言っています。民主党はこの先4年間は消費税を上げないなどと言っていますが、「戯れ言」 を通り越して、異星人の言葉のように聞こえるのですが、それは私だけでしょうか。
2009年 01月 26日
国の埋蔵金を掘り当てた、高橋洋一さん(現東洋大学教授)の複数の著書によると、国の埋蔵金は約50兆円という話でした。ところが、1/23 の共同通信によると、埋蔵金は最近5年で2.5倍になり、100兆円を超したらしいとの報道がありました。一般会計で大幅な赤字を出し、特会で100兆円超の資産超過を出していた、ということになると、だれも日本国の財政危機を信じなくなります。
記事によると、2007年度末の全28特会の資産は合計635.058兆円、負債が534.2981兆円およそ100.75兆円の資産超過となります。企業会計基準を適用して初めて算出した2002年度から一貫して増え続け、1年間で6.8%も増えているという… ここまで余っているのなら、特会の予算を債務返済まわして負債の圧縮にに努めるべきと思うのです。これを景気対策などの歳出に使ってしまうと、問題です。本来、剰余金は一定額を超える分については、国債償還にあてることと、となっているにもかかわらず、一般歳出に回してしまうと、赤字国債増発と同じ結果となってしまいます。
国の財政赤字については、国債発行額が財務省のHPで公表されていて、2009年度は単年度の赤字国債がおよそ38兆円、借換債が100兆円で合計130数兆円程度とということになります。が、こういう、形での公表はかえって不安をあおるしわかりにくい。二次補正の原資は埋蔵金と赤字国債が当てられることになっています。この説明は、国には埋蔵金という、あたかも余裕資金があるかのような錯覚を与党が国民に植え付けているように思えてなりません。なぜ、プライマリーバランスの公約を反故にしなければならないのか、結果的に将来の税収を原資に空手形を切って景気対策に当てようとする安易な考え方ではないのか、与党には説明する責任があります。政府・与党は政権維持を目的に国家財政を危うくしているように思えてなりません。
2009年 01月 16日
内閣府は14日、基礎的財政収支の黒字化目標は、消費税率を2011年度から毎年1%ずつ2015年度までに計5%引き上げた場合、2018年度に黒字化できるとの試算を提示しました。(1/15日経) 消費税増税を前提とした財政再建には、党内からも反論が多く出ています。
■中川秀直氏:2011年度増税と誰が決めたのか。全くのマイナス(効果)で経済対策、景気対策上おかしい。
■山本一太氏:政権公約に盛り込むべきでない。
■塩崎恭久氏:行政改革や公務員制度改革をやらないで消費税増税と言っても国民は理解しない。(以上、日経1/15)
自民党を13日に飛び出した渡辺喜美元行政改革担当大臣もほぼ同様のことを言っています。「私の投げた一石で自民党は相当壊れた。効果は絶大だった。天下りを容認し、公務員天国を温存したままで消費税を上げるなど、ふざけるなと言いたい」 (民放番組で発言、共同通信)
天下りとは、中央省庁の官僚などが、自分の省庁の権限で認可した財団法人・社団法人 (多くの場合、各省庁のOBが設立) などへお手盛りで、あたかも人事異動のごとく、再就職することを指します。こうした財団法人などを複数渡り歩き、高給をはみ、高額な退職金を何度も手にすること自体も問題ですが、それ以前に、自らが天下り先を作り、そこへ大量の税金を垂れ流す構造そのものが問題だから改革しろ、と渡辺喜美氏は言っているのです。この問題はまた別の機会に論じるとして、国の財政再建です。以下のような記事があります。
■消費税率上げなければ、2018年度赤字25兆円~内閣府試算
内閣府は15日、消費税率を引き上げなかった場合の2018年度の国と地方の基礎的財政収支の試算を自民党の政調全体会議に提示した。世界経済が低迷し、歳出削減も進まない最悪のシナリオでは25兆3000億円の赤字となり、黒字化のめどはまったく見えないとしている。自民党はこの再提出を受け、試算を盛り込んだ「経済財政の中長期方針10年展望」を了承した。
試算では世界経済が(1)順調に回復(2)急回復(3)底をはう-の3つのシナリオに応じて、歳出削減が進んだ場合と進まない場合の計6パターンを提示。順調に回復した場合でも、2018年度に7兆~15兆8000億円の赤字となる。最悪のシナリオでは、2018年度の公債等残高は国内総生産(GDP)の2倍超に相当する1062兆5000億円にまで膨らむとしている。消費税率を上げた場合は、経済が回復し14兆3000億円の歳出削減に成功すれば、2018年度に黒字化できると(14日に提出)していた。(1月16日8時3分配信 産経新聞)
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結論からいえば、もはや財政再建は相当困難なところに来ているといわざるを得ません。そもそも、麻生首相公約の消費税増税は、2011年度までの景気回復が前提となっていて、この前提条件も怪しいものですが、どのような増税方法を採用するにせよ、増税により消費が冷え込み、景気はたちどころに腰折れしてしまうでしょう。仮に、行政改革や公務員改革が今後飛躍的に進んで、消費税増税のための国民世論の合意形成が可能になったとしても、大幅な税収増は見込めないのではないでしょうか。おそらく、2011年頃には、消費税を20%くらいに引き上げても全然足りなくて、相続税や資産課税などの増税にも踏み込まなければならなくなるのは目に見えています。これから政権を、になおうとする方々には相当な覚悟が必要だと思います。
2008年 09月 25日
麻生新首相は、就任会見で、基礎的財政収支の黒字化目標見直しも有り得ると発言したようです。
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麻生太郎首相は24日夜、首相官邸で就任後初の記者会見に臨んだ。2011年度に国と地方の基礎的財政収支を黒字化する政府目標について「前提条件が大幅に狂ってきていることを無視できない」と述べ、必要に応じて見直す考えを明確にした。ただ「今すぐ(修正を)閣議決定するつもりはない」とも述べ、現時点での修正は否定した。首相は同日の会見で基礎的収支の黒字化目標について「持つことは間違っていない」としながらも、「(目標を設定した)あのころは金融問題もなかったし、油の高騰という話もなかった」と指摘した。当面は景気対策を最優先すると強調し、臨時国会でも今年度補正予算の早期成立を目指す姿勢も示した。
(NIKKEI NET より)
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現時点では総選挙の投票日が10月26日とも11月2日とも言われていますが、まだ麻生首相のハラは固まっていないとみていいでしょう。要するに、与党の最も有利な時期に解散・総選挙をやる、と国民をナメきったようなことをマスコミは書き立てています。解散・総選挙となれば、麻生政権自体、どうなるかわかりません。ですから、この首相の発言は自民党が総選挙で勝利して後、という前提になります。そんな仮定の話を就任会見の場で聞く方もする方も、常識で考えればおかしいのではないでしょうか。
基礎的財政収支の公約は、小泉政権時代のものです。民主党は当然、このような小泉元首相時代の公約など無視するものと思いますが、国際的、いや対外的には大きな意味を持っているのではないでしょうか。これを簡単に放棄するようなら、日本には財政再建は無理、として外国人の失望売りとなることが懸念されます。
2008年 01月 16日
大牟田市が財政破綻の危機に瀕しているようです。
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大牟田市は、2003-2006年度にも、「財政再建団体」 転落の危機を約74億円の歳出削減で回避したばかりだが、市の試算では2007年度15億円、2008年度37億円、2009年度59億円と赤字が雪だるま式に増え、このままでは2008年度決算から適用される自治体の新破綻法制によると、2008年度は「早期健全化団体」 に、2009年度には「財政再選団体」 (これまでの 「財政再建団体」 に相当) に陥る。福岡県地方課によると、「近年、県内で赤字決算となっているのは、どこも旧産炭地域。(財政) 改革を一生懸命やっているが、人口減や歳出減の早さに追いつけない自助努力での立て直しは厳しい」 と分析している。
(共同通信社の配信記事による)
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大牟田市は、福岡県最南端に位置し、人口は県内で5番目の市です。かつて三井三池炭坑の町として栄えた1959年には、人口20.8万人を擁するが、1997年3月の炭坑閉山により現在、13万人と減少し、高齢化が進んでいるなど、夕張市と同じような事情を抱えているようです。(一部ウィキペディアより引用) 国の三位一体の改革による地方交付税交付金の縮減により財政危機に瀕している市町村は日本中に数多く存在しています。そして、残念なことに解決策は多分無い。財政破綻の情報を察知すると、住民は市から出て行こうとし、歳出削減努力が追いつかないからです。日本の地方都市では生き残りをかけた熾烈な生存競争が始まっているといっても過言ではありません。
2008年 01月 03日
大晦日12月31日の朝刊各紙で火が噴いた、大阪府の財政破綻隠しの問題ですが、暴露記事としては最悪のタイミング (大阪府にとっては好都合) でした。1月3日、4日の朝刊は、役所が閉まっているから取材できません。1月4日に、テレビが報道するかといえば、まだ正月番組の最中です。ワイドショーなどはやっていない。しかも、翌5、6日は休日・閉庁日となり、人々の記憶は薄れ、ニュース価値はどんどん劣化していく。年も越しましたしね。
1月7日、テレビのワイドショーが騒ぎ立てるか、どうかだと思います。ただでさえ、話題の少ない年末年始です。そして、今年はネタが少ない。まずは、みのもんた あたりがどう料理するのか。年収3億ともいわれている、人気タレント弁護士の橋下徹氏は、はたして翻意するのか、太田房江知事の責任がどう追及されていくのか。そして、2007年に財政破綻した夕張市との対比。このあたりが、ワイドショーの報道ポイントになるでしょう。
大阪府の地方債は、大幅に下落するのは確実です。大阪市、北海道、長野県などほかの道府県や政令市に飛び火する可能性も大いにあるとみています。ただ、日本では地方自治体の破産整理はありません。なぜなら、債権者の債権放棄規定がないからです。貸し手責任というのはない。新破綻法制では、貸し手責任も追及せよ、という議論もありましたが、結果的に貸し手責任の問題は棚上げになりました。これに手をつけようとすると、国もただではすまないからです。貸し手責任が問われれば大阪府の場合は縁故債を大量に買っている地銀や信金・信組がバタバタと倒れていく。貸し手責任は問われないので、何十年かかろうと地方自治体は支払わなければなりません。結果、自治体側の自助努力として、歳出削減と保有する財産の処分しか方法がありません。西日本の中心である大阪府がメルトダウンするということは、地方の地盤沈下がいっそう進む、などという言葉では言い表せません。まさに地方の崩壊であり、日本国財政破綻のトリガーを引くことにほかならないと考えます。
2007年 11月 27日
最近、新聞では、「消費税増税」 に関する記事を連日のように目にします。米国のサブプライムローン問題の余波を受け、これから本格的に不良債権問題へと拡大していき、米国経済は失速する可能性が高い。150兆円といわれているサブプライムローンの不良債権は最終的に全て焦げ付くかもしれない、という指摘もあります (大前研一氏)。日本への影響ははかり知れず、来年はさらに悪くなっていく、との意見も多いようです (諸雑誌)。このような時期に日本は消費税増税問題に取り組まねばならず、全く、最悪のタイミングです。
今、消費税論議はどうなっているのか、直近の約1ヶ月前までさかのぼって整理してみましょう。日経新聞の見出しを時系列で追跡し記事を要約してみます。
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①10月18日、消費税最大2.5%上げ必要
PBを2011年度に黒字化するためには、名目成長3.0%を2.2%に下げるなら、消費税換算で2.5% の引き上げが必要。(経済財政諮問会議試算)
②10月23日、「消費税で福祉」 議論そろり
社会保障と税制改革を一体で議論する政府・与党の初会合で消費税増税を含めて検討する姿勢をにじませた。
③10月24日、消費税5-7%上げ必要
基礎年金の国庫負担を1/2に上げるには、消費税率1%上げが必要で、全額税方式に移行するのなら、消費税換算で5~7%分が不足。(経済財政諮問会議試算)
④10月31日、早期増税で一致
10月17日の経済財政諮問会議の提示委内容 (上記①) を基に、政府税調が議論。
⑤11月6日、社会保障維持へ消費増税
社会保障費の増大に対応して消費税率の引き上げを促す。(政府税調)
⑥11月15日、消費税率10%程度
政府が債務残高を安定的に減らすとしている2015年頃までに、10%程度に消費税を引き上げるのが望ましいと提言 (自民党財政改革研究会 (与謝野馨会長))
⑦11月18日、与謝野氏 「苦い薬も」
与謝野馨氏 (前出) は、熊本県天草市の講演で消費税の増税を強調、「すぐには日本の財政は良くならない。消費増税なしでやっていけると言う人は物事をしらない人だ」、と発言し、上記⑥の内容を強調
⑧11月21日、消費税、社会保障財源に
政府税調は、消費税増税の必要性を答申。ただし、福田首相は2008年度の消費税増税を見送る考えを示す。答申も上げ幅と実施時期は明記せず。
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以上が、直近までの動きです。現時点で、福田内閣は2008年度中に消費増税実施はしないと明言していることから、最短で増税時期は2009年4月と読めます。増税幅は、基礎年金の負担方式をめぐって、今後議論になると思われますが、民主党が消費税増税に反対していることから、社会福祉財源をめぐって与野党が対立し、次期総選挙の最大の争点となると考えます。消費税に関して、11月6日付けの朝日の世論調査によると、消費税増税必要が43 %に対して、必要ないが49%と拮抗していますが、社会保障のために引き上げが必要という考え方には、納得できる36%に対して、納得できないが54%と大きく差が開いています。これには、若年層の反発が強いのではないか、と記事は分析しています。
さらに記事から引用しますと、「政府・与党が消費増税を検討する理由には財政再建があることは明らか、財務省は「財政再建のために増税するといえば反発が強まるが、社会保障目的といった方が通りがいい」 と考えているようです。本音として、財政再建目的といえないのは、政府の歳出削減などの努力が足りない、という国民の反発を考慮してのことでしょう。消費税増税は、現時点で2008年度中の増税がない、ということ以外に何も決まっていませんが、今後は、社会福祉財源を民主党がどのように捻出してくるか、注視する必要があると思います。
2007年 11月 16日
新しい自治体の破綻法制が次第に明らかになりつつあります。以下は、NIKKEI NETの記事からの引用です。
■■ 市町村、赤字20%で破綻・総務省、健全化法で基準
総務省は14日、今年6月に成立した地方財政健全化法に基づき、地方自治体の財政状況を判断するための四つの指標の算出方法を固めた。第一の指標である「実質赤字比率」を使って自治体の財政破綻を認定する基準は都道府県で5%以上、市町村で20%以上という今の数値を踏襲するといった方向も決定。年内に政省令で定める。新指標で自治体の財政状況を判定し始める2008年度決算に向け、自治体も対応を迫られそうだ。
15日に総務省が自治体側に示し、自治体が試算して改革に取り組みやすくする。判断指標は「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」「実質公債費比率」「将来負担比率」の四つ。赤字比率と公債費比率はいまも地方債発行の制限などの判定材料にしており、新制度でも基本的に引き継ぐ。
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実質収支比率が赤字の場合を 「実質赤字比率」 と称していて、これは普通会計の単年度における実質的な収支です。「連結実質収支 (赤字) 比率」 とは、それにそれ以外の特別会計の財政状況(公営事業会計に係るもの)を加えた単年度における実質的な収支であり、連結の方が自治体の財政状況をより的確に現していると考えられます。実質赤字比率20%以上といえば、すでに財政破綻している夕張市が37.8%ですが、夕張市以外に20%を超している市町村はありません。これに対して連結実質収支比率が20%以上の市町村は、夕張市の364.5%をはじめ、14市町村と一気に増えますが、日経11/15付けの紙面によると連結の場合は、実質よりも 「緩い基準にする方針で具体的な基準は今後詰める」 とされています。
実質公債費比率については、35%以上でレッドカードとなりますが、該当市町村は、王滝村 (長野県) の42.2%、夕張市の38.1%、歌志内市の35.3% (いずれも北海道) の3つしか該当しません。(イエローカードの25%超は46市町村) 将来負担比率とは、財政余力に対する将来負担の大きさを表す指標、とされています。総務省のページを探してみましたが、個別市町村の数値は見あたりませんでした。
各市町村は、新しい破綻法制の対象となる2008年度決算に向け、財政改革の努力をしている (日経11/15) ようですが、今後は住民に対する情報開示と説明責任がよりいっそう重要になるのだと思います。
★参考資料:日経グローカル (2007.10.1号及び2007.6.18号)
★★破綻法制の概要は、本ブログ、2007.7.7の記事No.503をご参照下さい。
2007年 10月 14日
昨年、亡くなった橋本龍太郎元首相の異母弟で、改革派として有名な橋本大二郎高知県知事の退職金をめぐって、知事と県議会が対立している、という小さな記事を11日付けの日経新聞で見つけました。
■■(記事から一部引用)
高知県議会は10月10日、今期限りで引退する橋本大二郎知事の今期分の退職金2750万円の返上を求める決議を自民などの賛成多数で可決した。県財政が危機的状況にあり、県経済が低迷していることなどが理由としている。決議に強制力はなく、知事は返上しない考えを明らかにした。決議は「他県でも財政状況や県民感情を考え、返上する例もみられる。当県も県民感情に沿った対応として退職金は返上すべきだ」としているが、橋本知事は「返さなければならない理由がわからない。財政の厳しさは国の三位一体の改革が最大の原因」と語った。高知県は2003年度に退職金が任期毎に支給されるよう条例を改正。橋本知事にはこれまでに約1億5千万円の退職金が支給されている。
■■
橋本知事は、1991年12月に初当選以来、5期16年にわたり、高知県政に手腕をふるわれていましたが、11月29日に行われる次期知事選には不出馬を表明しており、国政の場に転じるのではないか、といわれているようです。記事にあるように、県財政は知事の退職金も払えないほど困窮しているようです。知事の退職金は多くの県で任期が終わる毎に支給されているようですが、これまでに支払われた退職金の累計額1億5千万円という額は決して小さくありません。ただ、ルールとして決まっており、なおかつ県政史上の功労者に対して、退職金を返上しろ、という決議自体、淋しい話です。橋本知事は、高知県の財政がもう立て直すことが困難な状況になっていて、もはやこの県は再起不能、として地方からの改革に挫折して知事をやめていく。やはり地方からの改革には限界があり、それが国政に出て行く小さなきっかけとなったのかもしれません。
★ブログ記事を書くに当たり、以下のwebサイトを参考といたしました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%8B%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E4%BA%8C%E9%83%8E
http://www.pref.kochi.jp/~hisho/chiji/