1180.この国の財政破綻の不安がおさまらない理由 |
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麻生太郎副総理兼財務・金融相は6日、財務省内で年頭の挨拶をし、「社会保障と税の一体改革は5%(の消費税増税が前提)で作られている。そこに到達しなければ本来の目的は達成できない」と述べ、消費税率を10%に引き上げる必要性を改めて強調した。その上で「われわれの主たる目的は何かを腹に納めて1年間、頑張ってもらいたい」と職員に呼び掛けた。(1/6、時事通信)
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本文を読むと消費税を10%に引き上げることそのものが目的化していることがうかがえます。つまり、本来、政府・与党が主張していた「社会保障の充実のために上げる」のではなく、赤字国債の補填に当てることが明白です。増税したところで、社会保障の充実どころか、大幅に切り込まなければこの国の財政は持たない。そのことがわかっているから、経済3団体のトップが「社会保障や財政再建の観点から消費税10%は必ず実現すべきだ」と述べています。(日経1/8、4面より引用)経団連などがこのような言及をすることには、大きな違和感を感じます。
なぜ、この人らに好き放題言われなければならないのか。また、浅井隆のような国家破産をビジネスにする連中が暗躍し、藤巻健史のような財政破綻ノイローゼのような人たちが不安を書き立てるのはなぜか。それは、この国の政府が財政の長期推計を公表しないからだと断言できます。例えば米国では、連邦議会予算局が今後75年間の将来推計を実施し、公表しています。英国も今後30年間の長期的な財政見通しを毎年公表しています。これらの国では、財政破綻が騒がれない。しかし、日本は財政の姿を推計し、公表していないため、「財政再建」と毎日のようにメディアが騒ぎ、財政不安が常態化している。政府の借金が1000兆円あろうが、日本の財政は大丈夫だ、と財務省はなぜ言わないのか。逆に、財務省は、政府債務の数字を消費増税のための宣伝材料のように使っているではないか。借金を減らすために頑張るとなぜ言わぬのか。
最終的な社会保障の姿とそのためにどの程度の増税が必要なのかを厚労省も財務省も言わないし、政治家は知らん顔をしている。行政の縦割りと政治の無責任を痛感せざるをえません。1000兆円という天文学的に大きい国の借金と、基礎的財政収支の均衡についても具体的な対応策すら語られません。これでは国民の不安は増大するばかりです。ひょっとしたら、米・英のような財政の長期推計はもはや作れないほど、日本の財政は悪化しているのではないでしょうか。


対応策は実物資産か外貨資産しかないだろう
ただ、たった5%増税しても債務が減らせる訳でもなく、その伸びを抑えるだけですが。
長期の見通しを発表できないのはどうしたって財政破綻する予想しか出来ないからかも。
素人の考えですが・・・社会保障のうち、介護保険についてのみですが、問題提起のため、書かせていただきます。
介護保険を考えるうえで、「要支援」まで介護リスクとして、介護保険の保険事故として認定することは、保険原理から乖離してしまうのではないか。むしろ、老人福祉施策として、「公費」を財源として、予防サービスを給付することが妥当なのではないか。このような議論が、制度改正のときに提起されていたと思います。
このことを考えるとき、オランダの「特別医療費保険」(AWBZ)と「社会支援法」(WMO)の関係が参考になるのではないかと思います。
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介護保険を導入するにあたり、日本はドイツの介護保険を参考にしていますが、そのドイツがお手本にしたのは、オランダで1968年に施行された「特別医療費保険」(AWBZ)〔1967年制定〕であることは有名です。
そのオランダでは、2007年に「公費」を財源とする「社会支援法」(WMO)〔2006年制定〕が施行され、軽度の要介護者は、「特別医療費保険」から切り離され、「社会支援法」による給付へ移ったそうです。
「社会支援法」は、家事の支援、住宅改良、車椅子の給付など、社会生活を営むために必要な支援を行うための法律です。地域住民も参加して、住民に最も身近な市町村レベルの自治体が中心になって、4年ごとに市町村計画を立てることを義務づけるなど、一層の地方分権を推進しています。
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第二次大戦で、オランダはナチス・ドイツに占領され、オランダのウィルヘルム女王と政府は、イギリス亡命という苦難を経験しました。戦後、オランダは日本と同じように、平和的な福祉国家として、再建されています。今また、介護保険と、望ましい介護とのギャップを調和させるため、そして、財源と給付の関係を再構築するため、新たな「制度設計」も視野に入れて、オランダに学ぶ必要があるのではないでしょうか。
3年前のデータですが、日本の65歳以上の人口の割合は23%、一方オランダはわずか15%ですから。日本の高齢者が1000万人くらい減らないと、オランダのような制度にしても持続可能にならない訳ですから、現実はかなり厳しいですよ。
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/高齢化社会









