1256.毎月が危機の世界経済? |
6月中にもIMFへの15億ユーロの返済期限がくる。7月20日はECBへの35億ユーロの返済期限、8月20日はECBへの32億ユーロの返済期限…。毎月返済期限がくる。5月12日はギリシャが国中のカネをかき集めてIMFへ8億ユーロを返済した。それで5月のデフォルトはまぬがれた。毎月、世界経済の危機を誰かがあおり立てています。
ギリシャが仮にユーロを離脱すればロシアに走るだろう、いやロシアにそんな資金的余裕はないのではないか、ひょっとすると中国のAIIBの支援下に入るかもしれない、そのような憶測も流れています。これはひとつの見解ですが、英マン・グループ社長のルーク・エリス氏は、日経ヴェリタスのインタビューで、以下のように述べています。
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過去3~4年のユーロ圏を振り返ると、市場で最悪の事態が想定され、最終的には杞憂に終わるという繰返しだ。もちろん確率は小さいが起きた時には甚大な影響をもたらすテールリスクというものは常に存在するがギリシャのユーロ離脱はあり得ない事態だ。(その根拠としては)ユーロ圏の政治の基本構造は、"ドイツとそれ以外"である。景気対策として緊縮財政を少し見直すよう求めるギリシャの言い分は、仏や伊などとも共通する。リーマンショック後、世界の景気底割れを防いできたものは、各国の中央銀行の量的緩和と財政政策であることは誰もが知っている。欧州はECBがようやく量的緩和に踏み切った。次は財政への期待が出るのは当然のことだ。(日経ヴェリタス2015.2.15より引用)
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最終的には、ECBが救済する、有名なヘッジファンドの社長はそのように見ているようです。ギリシャは金融支援をめぐってEUと交渉中であり、その交渉期限は6月末であることから、6月危機とよばれています。しかし、その交渉は決裂せず、EU側が譲歩するか、先送りされるのではないでしょうか。
またラファザニス・エネルギー相は24日、「いわゆる(国際)機関は過去4カ月の間、ギリシャ国民に苦痛を点滴注入してきた」と非難。向こう数日間で約束に沿う形での合意に至らない可能性に備え、政府は準備する必要があるとの考えを示した。(25日ロイターの記事より)
ギリシャの場合、IMFと交渉して、低利で借換えさせてもらうか(先送り)、債権放棄か、もしくはECBに立替えてもらうのでしょうか。
ギリシャは、ユーロを脱退するまでは未来永劫ジリ貧ですから、いつかは既存の借金はデフォルトした上でユーロ脱退するんだろうと思います。
中国でバブルが崩壊しても、かつての日本みたいに間違った金融政策を取らなければすぐに立ち直れるんじゃないかと思いますが、どうなりますかね。
http://www.nikkei.com/money/gold/toshimagold.aspx
常に日本に対して悲観的見方を述べることで知られるヘッジファンドのカール・バス氏が「日本に関して、我々は完全に見誤った」と発言。日本国債売りで円金利急騰を予測していたが、外した。当たったのは円売りポジションだけだ、と語っている。
かってギリシャは裕福で世界から暖かい暖房が用意されてきたから、政府も国民も心底緩んでいるのが伝わってくる。
しかし今回はじり貧を脱するには、ここは最後の大改革が必要です。
それは観光という強みをさらに集中改革することです。愕然と勝手に観光に来いという姿勢を改め、積極的に設備改善しアピール誘致することです。魅力ある遺産を活用することだ。ギリシャには文化国家としての埋蔵潜在力がある。
そもそも「ギリシャの国家財政破たん」とは何が起こったのか、誰も正確に把握できていない。
簡単にいうと、ギリシャの国家財政破たんとは「ギリシャ国家が輸入代金の支払いに必要な外貨を国家として工面することが出来なくなった」ということ。
国家財政破たんというのは国家が外国への支払いに必要な外貨を工面することが出来なくなることをいうのだぞ。
輸入代金の支払いに必要な外貨を国家として工面することが出来なくなったということは、石油や天然ガスといったエネルギー源や穀物類といった食料を手に入れられなくなるということで、その国の国民の多くが野垂れ死にに瀕するという事態だ。極めて深刻な事態。国家にとって外貨を工面することが出来なくなるというのは非常に深刻な事態だということ。
ギリシャは外貨建て対外収支が赤字続きで、つまり輸出や観光業で稼ぐ外貨の額よりも輸入代金として支払いに充てる外貨の額の方が大幅に上回っていたということ。
要するにギリシャは輸入代金の支払いに必要な外貨を輸出や観光業で稼ぎきることが出来ていなかったということ。それは対外収支(経常収支)が赤字だったということ。
でも、ギリシャだけど、外貨建て対外収支(経常収支)は毎年赤字で、赤字が改善する見込みもないまま国家として背負っている外貨建て対外債務(対外純負債)の残高がどんどん膨らんでいってしまった。
で、ギリシャの国家財政、つまりギリシャ国家の外貨建て対外収支の赤字状況がいつまでたっても改善されず、さらに外貨建て対外純負債がどんどん膨張する状況に愛想を尽かして、それまでギリシャに外貨を貸し続けていた外国の金融機関は「ギリシャにはもうお金(外貨)は貸せません」ということになって、「2010年4月、ギリシャが国家財政破たんの危機に見舞われる」てことになったわけ。
ギリシャ政府だけど、日本政府と違って外国の金融機関に国債を買い取ってもらっていただろ。それはギリシャ政府は外貨建て国債を発行して外国の金融機関に買い取ってもらっていたということ。
ギリシャ政府は外貨建て国債を発行して外国の金融機関に国債を買い取ってもらっていた。そうやって工面した外貨(ユーロ)を公務員の給料に充てて、そのお金(外貨=ユーロ)はギリシャ国内を巡りめぐって最後にギリシャ国にとっての輸入代金の支払いに充てられていたてことさ。
じゃあ、ギリシャはどうすればこの危機的状況を脱却できるのかというと、まず輸入を減らす。それは外国への外貨建て資金に基づいた支払いを減らすということ。もう一つが国家として外貨を稼ぐ能力を高めるということ。
要するに対外的に支出を減らして収入を増やす算段をつけるということ。
特にギリシャの場合は外国人観光客の誘致により力を注ぐということ。
国家財政が危機的状況に陥った国は、要するに、外貨建て資金に基づいて対外的に赤字を続けてしまった国は、当然、自国通貨の下落に見舞われる。その結果、輸入は控えられ輸出が伸びるということ。それはその国にとって外貨建て対外収支が改善するということ。
だったらギリシャとしては、ユーロ圏を離脱して通貨を自国通貨のドラクマに戻す。するとドラクマが暴落する。そうするとギリシャとしては輸入が控えられ、ギリシャ観光が格安で体験できるということで海外からの観光客が増える。
ギリシャとしては外貨建て対外収支が改善して、国家財政が息を吹き返すということ。
というわけで、ギリシャの復興は、ユーロ離脱しかないということ。
ギリシャをユーロ圏から離脱させてドラクマを暴落させて、ギリシャの国家財政が息を吹き返すまでIMFが必要とする当座の資金(外貨)をギリシャに貸し付けて、そうやってギリシャを復活させるという、これしか方法は無いんだけど。
で、まず、国際社会は「ギリシャの財政危機とはギリシャ政府の破産ではなくてギリシャ国家の外貨建て収支の赤字に基づいた破産である」と正しく認識すること。ギリシャの破産とは輸出入に基づいて起こった国家破産だということ。ここからはじめないと正しい手を打つことが出来ないということ。
いつもなら、午前に下げると、
日銀のETFの買いが、
入り、午後には持ち直すという、
パターンが繰り返されてきました。
そのため、株価はどんどん上がってきましたが、
今日は、日銀がどういう動きをするのか、
非常に重要になります。
政府系金融機関の力押しの感じがしました。
やりすぎの感があったのですが、
午後に、黒田さんの円安に関しての発言があり、
それによって、バランスをとったように感じます。
11日の株、為替の動きを見ると、
円安は駄目だが、株はもっともっと上げてもらわないと、
困るというような、印象があります。
このことから、なんとなく米国の利上げは近く、
9月のように感じます。
日本国債のベアファンドの、資金の増え方です。
長い間、一定の額だったのが、
この、数ヶ月で急激に増えてきました。
これは、社会全体で
「日本国債が破綻するのではないか」
との不安がどれだけ大きいかの目安としてみています。
日本国債のベアファンドは
投資的にはあまり良いファンドとは考えていませんので、
いまのところ購入は考えていません。
それでも資金が増えているので、驚いています。
日本国債の価格が維持されるか、下げるかで、
大丈夫とか、大丈夫でないとかの道理より、
国民がどのように感じてきているのかが問題だと考えています。
いずれ、円安、インフレ、政策金利上昇、長期金利上昇、円安のスパイラルが加速するでしょう。何しろ、今の財政状況からすると、それにブレーキをかける手段がないんですからね。
国際通貨基金(IMF)の返済は、
額が少ないので、たかをくくっていましたが、
予想に反して、危なくなってきました。
なんとなく、ユーロ離脱の雰囲気が整ってきたように見えます。
独自通貨に戻した方が良いのは、
はっきりしていますが、
その過程の混乱が心配です。
「ユーロ圏諸国はギリシャの緊急時計画で合意したという。
また、ユーロ圏諸国はギリシャに対する資本規制の用意があるとのこと。」
2012年にギリシャの国債は利率30%に達し、
財政破綻寸前の状況で、
ECBが無制限の国債の購入を開始しました。
ECBが救ったとはいえ、実質的には財政破綻しており、
それが、今現在でも続いている状況です。
そのため、IMFに返済できない状況が発生しています。
今回は、スペイン、ポルトガル、イタリアが大丈夫そうで、
ギリシャのユーロ離脱が実現するのではないかと、
考えています。
最近、豪ドル建ての東京都の個人向けの、
既発債券があるのを気が付いていました。
どうも腑に落ちないので調べてみたら、
都債の購入対象者は日本国内のようで、
ますますよく判らなくなりました。
東京都のメリットがよく判りません。
国債通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、
ギリシャについて、6月30日の資金を返済しなかった場合、
猶予期間や返済延期の可能性はないため7月からは
債務不履行(デフォルト)状態になる、との見解を示した。
大変な状況です。
ちょっと、目が離せません