12/14の日経6面に1ページまるまる使って、清滝信宏米プリンストン大学教授の話が掲載されていました。読まれた方もおられるかと思いますが、一部を引用します。アベノミクスに対する評価については清滝教授は次のように述べられています。
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安倍政権と黒田日銀は多少のリスクはあってもデフレを止めるという政策にかじを切った。デフレが止まってインフレになれば長期債の価格が下がり、金融機関などに損失が出る恐れがある。しかしインフレによる金利上昇で利子所得が増えれば5~6年で損失は解消できる。そのような考え方は間違っていない。
政策がうまくいっていないという人もいるが、安倍政権の前は物価はマイナス1%からゼロ近傍だった。それがゼロからプラス1%の間に収まるようになったのだから、政策目標は半分くらい達成した。デフレは少なくとも止めたと言える。
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さらに、金融政策の今後については、
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2%の物価上昇率を達成する目標はあきらめる必要はないが、無理して2%にこだわる必要はない。1%の上昇率を2%に高める利益は、マイナス1%をプラスにする利益よりは小さいからだ。物価上昇率はプラス1~2%に収まっていればいい。
一方で日銀が導入したマイナス金利には副作用がある。金融機関の収益を圧迫するだけでなく、資源配分をおかしくしてしまう。例えば相続税対策のアパート建設に金融機関が貸し込んでいることがその兆候だ。社会的に有用な投資とはいえず、ゆがみを生んでいる。マイナス金利はそろそろ解除すべきだろう。
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米欧の金融緩和政策が新興国の通貨危機を呼び込んでいることはご承知のとおりです。日本の金融政策も今後大きな影響を与えることが懸念されていますが、日本は当面、動けないでいます。緩和政策について言及しただけで為替と金利、株価は大きく動く。このまま、消費税増税に突き進んでいけば、消費の減速からまたデフレに逆戻りする可能性がある。日銀はそれに備えて、金融緩和を縮小させたがっていますが、もはや日本だけでおさまりません。従って、政府は財政政策を模索中というところです。教授の意見には同意できるところが大きい。
最後に清滝教授は日本の財政の持続可能性については次のように述べています。
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かなり危ない。財政破綻に備えた緊急時の対応計画を作り国民の同意を取り付けるべきだ。支出カット、税収増、インフレによる国債原価という3つの政策をどのような割合で発動するかがポイントになる。(以下略)
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かなり常識的な意見ですが、歳出カットなどもはや難しい。税収増も消費増税のほかに上げ潮政策というのもあったがうまくいかなかった。インフレについては申すまでもありますまい。対応策については、もう打つ手がほとんどないといっていいでしょう。考え方としては、社会保障(健保や年金など)の収入と税収をガッチャンコさせて歳入庁を作り、トータルに管理していく。年金などの積立金も単年度で帳尻を合わせるのなら、今のようにGPIFなどが膨大な積立余剰金を持て余してバクチなどをやる必要はない。(実際は株価吊り上げ策の一環でやらされているのだが)高橋洋一氏が主張されているように保有資産の売却をどんどん進めていく。これらができれば、当面の財政破綻はないと思いますが、トルコのエルドアン大統領みたいな独裁者が出てこない限りムリでしょう。日本は官僚社会主義の国なので。
ただ、私は清滝教授の言われている財政破綻は、その根拠を明確にされていないし、累積債務の対GDP比の多寡だけで論ずるのもちょっと違うのではないかと思います。この記事は財政再建派の日経の編集者がインタビューしているので突っ込みが甘い。いずれにいたしましても、日本ほどの大国が一気にクラッシュするというのは、ちょっと考えにくいのではないかと思い、西日本大震災同様、生きているうちには起きて欲しくないなあと思う次第です。
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