米中首脳会談を、27~28両日にベトナム中部のダナンで開くことを検討していると香港紙が報じました。2/5時点で、まだ正式には発表されていませんが、これに合わせて、ほぼ同じ場所で連続して、米朝会談も行われるという情報もあります。詳細はまもなく発表されるでしょう。
米朝会談は唐突な感じがしないでもないですが、東洋経済オンライン2/4付けに、東京新聞論説委員五味洋治氏の以下のような記事があります。(以下引用)
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アメリカのドナルド・トランプ大統領が、朝鮮戦争を終わらせる用意があると語ったというのだ。この発言を紹介したのは、スティーブン・ビーガン北朝鮮政策特別代表だ。現在、北朝鮮との交渉窓口となっている。1月31日、米西海岸の名門スタンフォード大学で講演し、「トランプ大統領は、この戦争を終わらせる準備ができている。それは終わった。終結した」と言及した。さらにアメリカが北朝鮮を侵略したり、政権転覆を試みたりすることはないと強調したという。北東アジアの安保地図を激変させる重大発言である。
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五味氏は、アメリカに多大な緊張と財政的負担をかけ、休戦のまま続いてきた朝鮮戦争に「終戦宣言」を出して、決着をつけることに前向きなのだろう、と述べています。
そもそも朝鮮戦争は、中国、ソ連(当時)の支援を得た北朝鮮が朝鮮半島統一をもくろみ、韓国側に仕掛けた侵略戦争で、休戦協定は、北朝鮮・中国軍と米国の国連軍総司令官の間で交わしたものです。従って、いくら文在寅が北と手を結びたがっても、南北朝鮮の2カ国だけで戦争終結、ということはできません。中国の意向もありますし。
次回、2回目の米朝会談でどういう合意がなされるかわかりません。トランプ自身を始め、ブレインにも朝鮮半島問題に詳しい人材がいないらしい、というのも不安をかきたてます。まず、朝鮮半島の完全非核化というのは難しいでしょう。通常兵力が弱い北朝鮮にとって核兵器(核弾頭)こそが唯一といってもいい有効な軍事力です。それをやすやすと手放すとは思えない。米朝が戦争終結を急げば危ないことになる。
米国は、自国の財政上の問題などから、韓国に対して在韓米軍の駐留経費の引き上げを要求しています。明らかに韓国から引き揚げたがっていると考えます。トランプが金正恩と中途半端な合意をかわせば、文在寅はますます図に乗って北への経済制裁を反古にしようと動くでしょう。さらに、米軍が引き上げれば、その先にあるのは、文在寅の悲願である、半島統一でしょう。文在寅が極左の北朝鮮出身者、ということを忘れてはなりません。対馬(長崎県)が赤い統一朝鮮に占領される日もそう遠くないのではないかと思います。