1554.台風15号災害を顧みて思うこと |
第四次安倍内閣が9月11日、発足しました。そんなことより、台風15号で被災した千葉県のことが気がかりです。国土交通大臣は公明党の指定ポストのようだが、要するに、無難な人であれば、置物でも何でもかまわない、と考えられているらしい。現場の国土交通省は、災害時には、全国各県に400くらいある事務所に職員が立てこもって、情報収集し、采配しているが、実際の防災業務は、市町村の所管になる。市町村の手足となって動くのは消防団(消防署)や、地元の建設業者とその下請け業者たちだ。そして、それらを統括するのが都道府県の役割になる。
さて、千葉県南部の停電は9月9日に始まり、今日で3日目に入りました。まだ50万世帯以上が停電しており、完全に復旧するのがいつなのか目途も立っていないという…。まことにお気の毒です。しかも台風が暑い空気を持ってきて、各地で35℃以上の猛暑日が連日続いているのにエアコンも使えない。テレビの報道画像を見ると、コンクリートの電柱が真ん中の少し下あたりでポキポキ折れて道路沿いの電柱がすべて倒れてしまっている。観測史上最大の強風が吹いたとマスコミは伝えているが、こんなふうにやられると、復旧にも時間がかかるわけだ。
国土交通省は「国土強靱化計画」の予算の中にいろんなものを潜り込ませ、屁理屈のつくものなら、何でも国土強靱化と称して旧来型の公共事業も潜り込ませているそうだ。こんな、災害のたびに焼け太る役所はいらない。強靱化事業はすべて都道府県に全額国費を投入してやってもらうべきだ。国土交通省など土木研究所などの研究施設と本省機能だけ残して、研究や基準づくりをやればいい。残りの職員は全国に4万人くらいいるらしいが、アメリカの工兵隊にならって、陸上自衛隊と統合すればいい。いざ災害時には真っ先に現場へ駆けつけて陣頭指揮をするのが技術屋のプライドというものだ。国土交通省の採用試験は公務員試験などでなくていい。頭デッカチな人間はいらない。測量や設計をやっているコンサルタント会社や建設会社から、ガタイの頑丈な人間をスカウトしてくればよい。
このたびの千葉県の被災でもわかったが、電線の地中化は最優先ですべきだ。電柱をなくせば道幅も広く使えるし、地震時も安心できる。街の景観もスッキリする。いいことばかりだ。住宅密集地からどんどんやっていくべきだ。
ゴルフ練習場のネットの支柱が倒れて、多くの家を直撃した悲惨な災害があったが、おそらく、昔は田んぼの中にゴルフの打ちっ放し場がポツンとあって、宅建業者がそのすぐそばまで宅地にして分譲したのだろう。家があとから来たのだ。その逆は考えにくい。だとすれば、すべてゴルフ練習場の責任にするのも酷な話だ。宅地の分譲業者にも道義的責任はある。(法的責任はないかもしれないが)家を建てた個人にも自己責任というものがある。この事案は法廷で長引くことだろう。
治水事業は莫大なカネがかかるが、国直轄の大きな河川は中小河川に比べると相対的に安全だ。もっと二級河川や中小河川にカネをつぎ込むべきだ。道路事業は自動車産業の発展と、二人三脚で伸びてきたが、地方の道路はもういいだろう。これからは人が減っていくのだ。しかも地方・過疎地ほど減り方が大きい。しかし、地方の自治体で、その町の最大の産業は建設業、という町は全国の2/3くらいはある。そういう自治体は公共事業を欲しがる。自民党はそういう地方にカネを配ることで大きくなってきた政党だ。田中角栄がその基礎を築いたとされる。地方の公共事業費は政治的に大きく削れないことになっている。それをやった民主党は3年で潰れた。日本の国家予算は社会保障費が支出の2/3を占める。防衛費も増やさなくてはならない。この財政難の時代に頭の痛い話だ。
台風の右半円に入ると恐怖です。昔台風で安芸の宮島が壊れたのは、台風右半円が原因でした。船舶は波浪で船体大損傷すると即ドック入り、洞爺丸台風始め沈没した例無数なので、右半円に入らないよう全速力で左側に逃げます。
縦割り行政国交省の現場職員が無い無い尽くし陸軍工兵隊で働いたら、3日でケツを割ります。
必要な資材が不足する中いかに上手くやるかが、管理職の手腕です。これは人脈調達にかかっていますから、交友関係が狭い人はアウトです。某A大学校出身者は陸海空軍横のつながりあり、先輩の依頼にノーという返事は有り得ない、後輩に負担はかけられないと絶対何とかします。
電線を地中に埋めると、漏電が増えるようです。北朝鮮が電線地中化を進めたら漏電が激増し、慢性的電力不足です。
ゴルフ練習場隣まで作った住宅は、臨海副都心のタワーマンションと同じ日本版サブプラ物件です。売ってしまえば会社はドロン、昔南朝鮮の土建屋がパラオで価格破壊施工(鹿島の半値)した橋が崩落、大統領が文句を言いにソウルに出張したら、施工会社は当の昔に廃業していましたというオチでした。政府に文句を言ったら、「ウチは知らん!」と門前払い。日本がODA予算でカバーし、橋は25年越しで完成しました。
公共事業を根本から変えるには、ポルポトカンボジア同様紀元ゼロ年から再スタートするしかありません。ポルポトカンボジアは国民を3分の2リストラし新しい国を作りましたが、3年で崩壊しました。日本が地上の楽園・人民共和国だった時代あの党は、何もせず無能菅コーヒーの時天罰が下りました。
電線地中化て、漏電しますか?日本でもですか?共同溝などでこういった話は聞いたことないのですが。にしても、ご丁寧な解説ありがとうございました。
今回は千葉県をはじめ広域の停電が続ていますが東電の見通しの思い違い、これまでの災害の認識不足、現場任せの指示不足等余りにも自然災害を甘く見ている感が強い。気象庁は前日に『世界が変わる』と言う表現で警告している。平和ボケなのか老害なのか、、、
倒木は山林管理が行き届かない(価格下落と高齢化と温暖化による病気変移)所に強い台風が房総半島にとって影響大のコースで通過。屋根の被害が目につきます。想定外だったのだろうと思います。壁、畳、床が雨に曝されるとダメになる、たぶん家財も服や寝具もでしょうか?
政府や行政も油断がありましたよね?
風の強さなどは予報にありましたので、対応がどうだったのかなとかんじ、我々も準備に抜かりなくしたいと考える。