422.日本国財政破綻(財政大変動)は2010年~2012年 |
Ⅰ.政府はなぜ、歳出削減をするのか
7月7日に閣議決定された歳出入の一体改革、いわゆる「骨太の方針2006」(「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」)で、①2011年度には、国・地方の基礎的財政収支を黒字化する。 ②基礎的財政収支の黒字化を達成した後も国・地方を通じ収支改善努力を継続し、一定の黒字幅を確保する。③債務残高GDP比の発散を止め、安定的に引き下げることを確保する。[2011年度に国・地方の基礎的財政収支を黒字化させるためには、16.5兆円程度の対応額が必要で、少なくとも11.4兆円以上は歳出削減し、残りは税収増(上げ潮政策)か増税となる] なお、今後5年間に国家公務員を5%、地方公務員を4.6%削減(総務省の方針)する予定だが、これは、歳出削減(総人件費を抑制し、負担増やむなしの世論形成が必要)を行い、小さい政府を目指す(地方分権、官から民へ)という小泉改革の流れを引き継ぐものである。
Ⅱ.日本の財政危機の現状について
中央政府の累積債務残高は、827兆円(06.6末)でGDPの2倍以上に達し、終戦当時に匹敵する。単年度の一般会計の財政赤字約29.9兆円(06年度当初)以外に、国債の借換額の105兆円(06年)が135兆円に急増する08年は、「国債2008年問題」と騒がれたが、税収増による買入償却と、20年債・30年債などへの長期債に借換し、当面解消したと財務省は11月2日、HPで公表。(借換自体、問題の先送りだが、他に選択肢がない状況) しかしながら、国内ではノーリスク資産とされる日本国債も、格付けは後進国並みで外国人保有は4%台。これ以外に、イラク戦争の戦費負担など米国の財政赤字をファイナンスさせられている。
Ⅲ.財政破綻の懸念
2005年1月20日の経済財政諮問会議で政府は、「構造改革が進まなければ」日本は5年後に財政破綻すると発表。日本国の財政は極めて厳しい状況にあるとの政府認識は、今も変わっていない。(経済財政諮問会議06.11.24) 借換債を含めた国債の発行は引き続き高水準が続き、2011年度には150兆円を突破し、高止まりし、これ以後減ることはない。財務省は、「国債の確実かつ円滑な消化」、「中期的な調達コストの抑制」を国債管理政策の中心にすえ、その安定的な消化が課題で、金融機関(銀行、生保等)には引き続き相当程度の保有を期待しなければならない、と考えている。金融庁は、各銀行の貸し出し・投資内容を厳しく査定する方針に転換し、国債の保有比率を高めに誘導。個人向けは販売額に頭打ちの兆候が出ていることに財務省は強い危機感を持ち、対策を検討中。(購入者が高齢者に偏っており、新規購入者は低下傾向) また、財務省はあらゆる方法を駆使し、キャピタルフライトを阻止せんとしている。今後締め付けは益々厳しくなるし、見えないところで規制を強化している。米国は日本の国富の限度は2015年と試算。(ファイナンス先を日本から中国、インドへ) 金利上昇で2015年というタイムリミットは早まる可能性もある。(長期金利1%の上昇で、1.3兆円の金利負担増)
※「2020年の世界」という2004年秋に作られたアメリカ政府部内のリポートには、「2020年にはアメリカのパートナーは中国とインドだ」と書かれている。先日、アメリカの著名な大学教授がNHK・BSで「中国とインドがアメリカのパートナーだ」と明言した。アメリカの有力な経済人も同趣旨の発言をしている。アメリカは日本の富を緻密に計算して「2015年限界説」を述べている。日本はアメリカによって使い捨てにされようとしているのである。このままでは、日本国の財政破綻は確実である。
Ⅳ.財政破綻阻止に向けた政府の取り組み
小泉前首相は2006年6月22日の「経済財政諮問会議」で、社会保障費が減るなど、歳出削減が限界に達すると、「増税してくれ」という声が必ず起こると指摘。安部首相は、今のうちに消費税を上げておかなければならない、とする財務省勢力を駆逐し、「経済成長」戦略のシナリオ「上げ潮政策」を経済政策の看板に掲げ、「経済成長なくして財政再建なし」と、小泉路線を若干修正した。日本の経済成長を2%に設定するか、3%か、4%なのか、それによって、税収見込みは全然違ってきて、消費税率をどうするかは、将来的にそれとセットで、再度見直される。要するに、歳出削減のみでは、税収は回復せず、現時点での増税議論は景気を腰折れさせるとし、来年の参院選後に先送りした。今の時点では、経産省主導の強気の経済運営に賭けるしか他に選択肢がない。「上げ潮政策」は、毎年見直されるが年々ハードルが高くなり、2009年頃になると公約の達成は不可能との見方が大勢となり、国内外の失望を買うだろう。景気の先行きは意見が割れているが、「いざなぎ超え」といわれた今回の景気拡大も個人所得が全く伸びておらず、地方景気は底をはっていることから、地域格差が拡大し、地方景気が全体の足を引っ張り減速に向かう可能性がある。政府がデフレ脱却宣言に踏み切れないのはインフレ期待が強まって長期金利が上昇に転じると、安倍政権の成長シナリオが根底から崩れるからであり、このままの膠着した状態が当面続く可能性が大きい。2012年には団塊の世代が年金受給世代になり、この年を境に、国の社会保障費が爆発的に増え、借換債も2011年に150兆円超と急増することから、2007年の参院選後に予定されている増税論議の末、大増税に突入する公算が大きい。安部政権が2011年まで持たずに失脚していれば、それは、成長シナリオの破綻を意味し、2010~2012年には財政面で国家的大変動が始まる。(2011年危機説)
Ⅴ.国家財政の大変動
最初は、中央政府の省庁再々編から始まる。(早ければ、2009年頃に兆候がある) 地方分権の流れに先行し、すなわち、道州制の議論が収束する前に国家財政の大変動が起こる。中央政府は規模縮小を余儀なくされ、中央政府の地方出先機関のほぼすべてが廃止される。中央官僚といえども財政大変動の流れに抵抗できない。道州制は都府県間の利害調整が難航する。愛知・静岡・三重など一部の県で合併が進む可能性はあるが、複数の県が国同様、財政が破綻し、道州制への移行は困難となる。国民生活は、インフレと失業者の増大等大きな影響を被ることが予想される。政府は、無期限債(償還期限無期限で金利のみ払う)への切り替えや財産税などの措置で切り抜け、大きな混乱は比較的短期間で集結するが、内外への信用失墜が大きく経済はしばらくの間低迷する。
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予測がはずれることを切に祈ります。
★一部、「財政破綻」→「財政大変動」という名称を使用いたしました。
★★参考文献等:アメリカに食い尽くされる日本 (森田実・副島隆彦共著/日本文芸社)、財務省HP、経済財政諮問会議HP、日本経済新聞、本ブログ記事
日本財政破綻について考えています。
最近、日本株をやめFX、外貨建て投資信託、ドルMMFなどに投資しています。どうも国債を買う気にはなりません。
事態が急変しないよう、ただただ祈るのみです。
>寝付きがわるくなるようなことばかり書いて申し訳ありません。
いえいえ、記事を読ませていただくと、本当に勉強になります。
最悪の事態なんて想定したくはないですが、いざ、という状況になったとき、心構えができているのといないのとでは雲泥の差ができてしまうと思うのです。自己の置かれている状況を客観視できるだけでも、ためになります。
個人レベルでさまざまなリスクを想定し、被害を最小限に食い止めることが必要と思います。
その会社の社員は一般の公務員。会社に背任や損害を
与えたら、株主代表訴訟等がありますね。
官から民へなら、国や自治体が財政破綻したら、過去に
さかのぼり、国会議員や以下県・市議員の方に金銭的に
責任をとってもらうようにしてもらう制度ができればね。
少数の政党が、自爆的?にでも、この政策をあげれば
あっとういう間に国民の支持を得て、政権につくかもしれません。
選挙の時、みんな、国民・市民に尽くしたい、国土、郷土を
愛していると(口で)立候補したのですから、実行してもらわ
んといけんでしょう。
だって、究極の愛の表現は、自己犠牲なんだから。
風邪をこじられてしまった貞子です。午前中に再び強力な薬をかかりつけの医者からもらってきました。頭がぼーーーってしていますが。
やっぱ 財務省が八方手を尽くしても無理でしょう。
民主主義が進んでいない国は 大幅な行革も大幅な増税もなかなか断行できません。ハイパーインフレ(合法的徳政令)で公的債務を圧縮するしか 残された道は無いと最近痛感しています。
>民主主義が進んでいない国は・・・
でなく、申し訳ありませんが。
民主主義だからこそ大幅な行革も大幅な増税も
なかなか断行できません。
でないかと個人的に思います。
(結論は同じくインフレで終わる可能性大ですが)
さっきのニュースで、自民党税調は政府の考えている
株式の優遇税制打ち切りと道路特定財源の一般化へは
反対で固まりつつあります。
国民に選ばれた議員なのだから、こっちが国民の意思に
なります・・・なんか変だけど。
むしろ安倍さんが、アベ・ジョンイルになるくらいの
独裁でないと財政規律は守れないのではないかと心配です。
わんだぁさんに、まあまあと言っていただけたので、書かせていただきます。
日本破産以後の日本をテーマに、短編小説書いてみました。
もし、お暇な時間がありましたら読んで見てください。
書いているうちに、ラブコメディになってしまいました(笑)。
私のHPに置いてあります。
URLにアドレスあります。
いつも日本国財政破綻Safety Netのブログを拝見させて
いただいてます。本当に勉強になります。
いまの日本の状況を考えると、海外に脱出しなければならなく
なる日が訪れるような気がしています。そういう日が来ても大丈夫
なように資産運用の勉強をしています。
今後も日本国財政破綻Safety Netの内容を楽しみに
しています。
先週の週刊ダイヤモンドの特集「投信の罠」は
良かったですね。あんな記事書いて、こんどから
広告が集まらなかったらどうするのかと心配する
くらいです。
今週号は、保険ですね。
いらない保険、役に立たない保険
久しぶりに、この雑誌購入しました。
聞きたいのですが、今ドルがすごく下がっています。来年は米国の景気後退などで円高が来ると思うのですが、2008年以降は日本の方が財政面などで弱くなり円安がくると思うのですが・・・
いつもを拝見させていただいております、奈津子と申します。某大手証券に勤めてますが、会社がお客様あてに撒き散らしている情報より個人投資家にはこちらのブログのほうが断然ためになってるわ、と日々思いながら勉強させていただいております。国債をテーマにされていたときに書き込みしようと思っていたことなのですが・・・個人向け国債、売れていません!正確に言うとそこそこは売れているのですがすさまじい営業努力をしてその結果の「そこそこ」です。そう遠くない未来には限界がくるんだろうな、と思わざるをえないです。あああ、また今月も販売が始まる・・・。
すいません、新参者なのにいきなりですが一件だけ横レス、させてください!
エンジェルダスト様>
「他者より上へ・他者より先へ,そうして自ら育てた闇に喰われて人は滅ぶのか」「人の夢・人の望み・人の業」というくだり、嬉しくてつい過剰反応してしまい「それでも僕は・・・!」と某主人公のセリフを心の中で叫んでおりました(照れ笑)
(続く)
ご名答です。しかし証券会社の仕事もいろいろと大変ですね。
最初は、「その時歴史は動いた」・・・松平さんがおじいちゃんになって語って欲しい。2つ目は「種」です。
しかし証券会社の仕事もいろいろと大変ですね。
早速のお返事ありがとうございます。
確かにご指摘の通り、20代で1億円達成するのは現実的には
かなりきびしいかもしれません。犠牲にしなければならなことも
たくさんあります。
しかし、rc2,003さんのブログで勉強させて頂いて、今苦労して
おいてよかったと思える日が将来来るような気がします。
個人向け国債の販売が限界にきているということが事実ならかなり
危険水域ですね。もうすでに公共サービスの低下という形で国家破産
の兆候があらゆるところに出現し始めているような気がします。
たとえば、公共公営事業にしても国からの助成金が当てに出来なくなり、PFIで民間資金を使うしかないなど、大都市に限らず小さな地方自治体にもその波紋が広がっています。
随分前、テレビで財政に関する特集番組を見てから経済に興味を持ち、某巨大掲示板の経済板を利用するようになりました。なんというか・・・「財政破綻は有り得ない」「いや、破綻してド貧国だ!」と、1か100の極論ばかりで、あそこで有益な情報を入手するのは困難だと重い、数ヶ月前からこのブログを利用させてもらっています。
私も資産逃避を検討し始めたのですが、日本人の性質でしょうか「本当に日本国の財政破綻を想定している人がどのくらいいるんだろう」ということが気になってしまいました。
破綻派が全人口の半数、いや10%もいれば国債や円、日本株はたちまち暴落している筈。仮に日本が破綻寸前であれば、そのような情報にいち早く感づくのは資産家や大銀行、大企業ですが、国民総資産に占める資産家の保有する資産の割合(額も)は増えてますし、国民金融資産内訳を見ればわかるとおり、国民資産に占める円のウェイトは庶民資産家問わず非常に大きい。国債市場も相変わらず盛況。円相場も安定しています。03年あたりから、企業の資産回帰も進んでいると聞きます。(某板のレス参考)
財政破綻に対して否定的なコメントになってしまいましたが、私は否定派ではありません。「破綻するのかせんのかはわからんけど、転ばぬ先の杖って言うじゃん」的な、まぁ言うなれば無所属です。皆さんのコメントやrc2003さんの記事は非常に的を得ていると思うし、日本の財政が予断を許さぬ状況にあるというのは承知です。ただ、私には「危機的=破綻」なのか、判断する能がありません。結果、多数派についておけ みたいな日本人的行動をとってしまうのです・・・
ジニ係数(つい此間覚えた単語です。使ってみたかった^^;)を見ればわかるとおり、日本人の富の多くは、一握りの資産家に支配されています。加えて、こういった情報に一番敏感なのも資産家。つまり、破綻リスクというものが懸念しなければならないほど存在するのであれば、当然彼らは動き出します。前述の通り、日本の富の多くを支配しているのは資産家、つまり動くのがごく一部であれ、もっと目に見えた変化がある筈なのでは。客観的に見る限り、私には間逆の動きをしているように見えます。
怖いなぁ。あんまり長引くようでしたら、rc2003さんの方から打ち切っていただいて結構です。
そうは書いていません。破綻否定派とか悪意を持った方、と書いています。イコールではありません。誤解無いよう願います。おそらく、ブログの名称とかも気に入らないのでしょう。商業主義的な名称ですので。コメントに関しては、一定のルールをもうけています。
もう限界だ!「逃げ根性の腐った前政権」から引き継いだ「破綻財政回復」は至難の業です!
「金とプラチナの価格」が下がる処か上がる一方なのは世界の金融危機がまだ治まらないから、
特に、虚偽的「米ドル」の貨幣としての信用性が下落するばかりだからです。
借金だらけで「アフガニスタン戦争拡大」の「オバマ大統領」は「核平和の衣」を纏った強権軍国
主義者と思われても仕方がない。
この様な際限のない、多くの先進国が強引に引き込まれる世界的戦争に対する巨額な負担は
米国だけではなく他国も財政余裕などありません。まだ、金融破綻に向かって進行している。
「本物の貨幣、財産」として確実に「金価格」は上昇を続けます。









