494.向こう10年を見据えた場合、国内最大テーマは財政赤字問題 |
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債務残高をコントロールすることができなくなればグローバル経済の中では、最終的に為替に収斂されていく。具体的には極端な円安になる。日本には大きな対外資産があるため、そうはならないとの議論もあるが、それが国家信用を担保するのにどれだけ価値があるのか、精査する必要があるだろう。
グローバル化が進んでいく中では、国家としてどれだけグローバル化に対抗するリージョナリズム★を取れるかが課題になる。財政はその最たるものであり、財政の独立性を維持することは非常に重要だ。(以上、宮脇教授のコメント。同誌から引用)
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債務残高をコントロールできない、というのは、先進国並みに債務残高の対GDPを引き下げることができないばかりか、積み上がる一途をたどり、果てには、国債の需給バランスが崩れ、国債が暴落し、利払い及び元金の一部が償還困難となる状態、と私は解釈しています。また、日本の財政問題に関して、東大の井堀利宏教授は、同じく同誌で次のようにコメントしています。
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本当に苦しくなるのは、2010年代後半。年金は2017年までに保険料率を引き上げた後は、給付水準を引き下げていくフェーズに入る。ただ、本当にこの決断ができるかどうか。できなければ、財政負担増加につながる。また、この頃には団塊世代が75才以上の後期高齢者となり、医療費負担も大きくなる。(以上、井堀教授のコメント。同誌から引用)
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井堀教授の指摘は、まさしくそのとおりと思います。歳出削減にも限度がありますから、歳入を増やすためには、景気回復による増収だけでは困難で、例えば消費税率上げなどの対策が必要となるでしょう。問題は、いつの時点でその議論に入っていくのか、ということだと思います。結果的に、個人消費に水をさす可能性はありますが、今、業績のいい日本の主要企業は、みんな海外に出て行って収益を上げており、国内販売はむしろ減少しています。内需にはあまり依存していない。こうした企業が元気なうちに、検討に着手すべきかもしれません。
さて、日本は、いつ財政破綻するんだ?という難問はひとまずおいて、日本の財政問題は、すでに、解決困難な問題のひとつとして、政策の重要課題となりつつあります。6月19日夜の臨時閣議で決定された、骨太の方針2007では、より積極的な成長戦略でこの問題の解決を図ろうする苦心の跡が見受けられます。安易に増税を打ち出さないのは、歳出削減努力が損なわれるからだ、と勝手に解釈いたしておりますが、せっかくの成長戦略が画餅に帰さないことを祈りたいと思います。ナマンダブ。ナマンダブ。
★リージョナリズム (regionalism、regionalization) とは、地域的に近接し、一定の共通性や利害を共にする複数の国あるいは自治体などが、その関係を強化することにより利益を追求する地域主義の一種である。特にその政治的、経済的な統合の度合いが強い場合、地域統合と呼ばれる。(ウィキペディアより)
年金壊滅し石油危機が発生するのがこれからの10年です。
既に朝廷に人はいません。10年前に私同様に退官しました。
地震でもあれば更に悲惨だと思います。
宮脇先生という方は 初耳でした。
財政といえば 私の中では 前回退任された本間元税制会長でした。
『非市場性国債』という市場に出回らない国債を大量導入するという、極めてテクニカルな手法を 宮崎氏は ご存知なのでしょうか?
少なくとも 野村総研の富田先生が日本に紹介した『非市場性国債』を財務省は2011年導入に向けて 検討しているようです。アメリカでは 国債発行残高の半分は非市場性国債で占められていて、非市場性国債は年金基金が保有しています。
わんだぁさんも 非市場性国債について調べないと、財政破綻問題は 堂々巡りしてしまうのではないかとは 思います。
ただ ネット上では、非市場性国債の話をすると あまりに学術的になって 一部のマニアにしか理解してもらえないかも知れないですね。
非市場性国債というのは、聞いたことはありますが、よくは知りません。文字通りなのか、と思いますが、究極の裏ワザでしょうか。市場性がないのなら、価格変動の心配はないのかもしれませんが、非市場性国債と通常の国債が混在するというのは、私の想像力の限界を超えています。導入に向けて検討…というのは、すでに情報として存在しているようですから、極秘というわけでもないようですね。今度、調べてみたいと思います。
国債の現実については、金融の実務家でもなく、財務省中枢の情報も知り得ない立場の人間としては、非常に高いハードルです。市中に出回っている情報の範囲で書いているわけですから。堂々巡り、というのは、いつまで経っても、本ブログとして結論が出せない、という意味ではご指摘のとおりです。









