534.政府の事実上の財政破綻宣言ではないか |
もうお忘れの方も多いと思いますが、1年前、安部前首相は、経済官僚の作文 「上げ潮政策」 を引っさげ、4%の経済成長を目標に掲げ、歳出削減と税収増で財政危機を乗り切ろうとしましたがあえなく挫折。さらに、名目経済成長率3%を継続させ、2011年度 (あと3年半しかありません) にプライマリーバランスを黒字化させようとする 「骨太方針2006」 も事実上破綻し、名目成長率を2.2%に下方修正しようとしています。その目標達成のために、消費税を2.5%上げなければならない (=6.6兆円の増税が必要) という。2.2%の成長目標だってあやしいものです。国民感情からすれば、プライマリー何とかの目標を2011年にどうとかする、このために消費税増税を切り出されるのは、納得できないものがあるでしょう。(今年1月に定率減税を廃止し、6月に住民税を増税を受け入れたばかりなのです。)
端的に言えば、歳出削減 (=社会保障の給付削減) か増税かの選択を国民に迫るものです。それをこのまま放置すれば、毎年0.8兆円づつ増えるといわれている社会保障費の負担のために、2025年には、最大31兆円の増税 (=消費税率17%アップ) が必要となる、と試算しています。これが日本国財政破綻の真の姿なのだろう、と考えます。
内閣府経済財政諮問会議、10月17日の議事録をお読み下さい。これは、レクを受けないと独力で読みこなすには、多少忍耐力が必要かもしれません。
この中には、経済成長という甘い部分は含まれますが(すでに経済成長は予測最低値より低いと見込まれますね)、金利の上昇は除かれていますね。さらに、地方債などについては言及されていません。また、年金資産やその他の資産が健全であるという暗黙の了解の下に作られております。
そのような、極めて甘い状況設定でも、消費税は20%程度にしないとならないわけですね。
毎年5%程度の消費税の上昇に耐えながら、経済成長を続け、金利は上げない、それでもプライマリーバランスの均衡がやっとという事になりますね。ずっと前からわかりきっていた事に、やっと面と向かおうとしているだけ良しとしましょう。
民主党の言う「ばら撒き」だけはどうしても避けないと、さらにひどい事になりすね。
2025年までに消費税をあげるのですね。
毎年1%程度上げるということになりますね。
この最悪のシナリオでも、甘い部分は残して、きつい部分は意図的に排除していますね。
次に、大幅に増税すれば、それで状況が改善されて打ち止めになるかという点です。増税してもすぐに不足が生じてまた増税という悪循環に陥るような気がしてなりません。
分配システムは成長を前提にしていますから、増税で景気をズタズタにしてしまったら、最終的には分配するための原資も底をつくと思います。
大幅な増税を受け入れる覚悟があるのなら、まずは、大幅な給付の削減を考えてみるべきだと思います。
関係ないけど緑爺が新著で「日本は将来も引き続き豊かで強大なライバルに」って書いてありましたけど、この人日本経済クソミソに貶してなかったっけ・・・オレの記憶が正しければ財政破綻の危険性をにおわすようなことも。破綻するのなら豊かで強大な国にはなれませんよね。
その新著は多分、「混乱の時代」のことだと思いますが、彼はその本でも
日本経済についてクソミソに書いてますよ。日本は現状「豊かで強力な国」
ですから、つまり現状維持ですから褒め言葉でもなんでもないですよ。
財政破綻=全部が全部ロシアやアルゼンチンのように極端な状態になるわけではないし
日本企業やインフラが消えてなくなるわけでもありません。
その発言を「財政破綻否定」ととるのは無理があるのでは?
ちなみに財政についても触れてます。
(といっても日本語版は11月発売で、英語版を読んだという人のレビューと
要約を見ただけですから詳しくは知らないのですが···)
親の世代は退職金等をもらえると思いますが、実は後数年するとチャラになるんじゃないかと考えています。現在の日本国の繁栄と破綻の原因を作ったのはこの世代であり、すべて自業自得です。
というのは、自己啓発としてはよいのではないかと思います。語学力を磨き、国際的に通用するようなビジネスマンになる。破綻せずとも、方向性としては正しいと思います。
これからは、退職金の運用や預貯金で生活しようと考える人にとっては厳しい時代がくるかもしれません。
江戸時代五公五民なら、良心的な為政者だったようです。大部分の国民にとって、今の税収負担は軽すぎるのでは?若年層にとって今の年金受給者は美味しすぎます。







