547.改めて、日本国債は、なぜ低金利なのでしょうか? |
それはひとつの仮説なのかもしれません。私は、国債金利は主として需給関係で決まり、また、株式などのリスク資産に比べると、ノーリスク資産といわれている国債の金利が低いのは当然、と単純に思っていました。また、このまま政府の累積債務が順調 (?) に膨らみ続けると、国内の貯蓄率がゼロになるいわれている2009年~2010年頃には、国債を買い支える余力が国内に無くなり、放置しておけば財政破綻は、ほぼ確実と考えていました。土居准教授は、「日本国債の金利が低い理由のひとつは、政府が将来の財政赤字を縮小する政策に関与しているからだ。その意味で、2011年度に基礎的財政収支の黒字化を目指す政策は重要である」 と主張しています。土居准教授は、米国カリフォルニア大のボーン教授という人の1999年の論文、「国債金利が成長率より高い状態であっても、前年度末の公債残高のGDP比率が上昇した時に、基礎的財政収支のGDP比率を改善させる財政運営を続ければ、財政は持続可能になる」、と引用し、すなわち「1990年代の財政運営を転換し、2011年度のPBを黒字化する財政運営はまさしく、この条件を満たすものである」 と説明しています。逆にいえば、2011年にPBを均衡させるとする、現在の政府公約が達成困難となれば、市場から見放される可能性も否定できない、ということではないか、と解釈できます。
事実、PBの均衡の公約が、次第に困難になってきているのではないか、との見方もできます。参院選挙後、歳出は拡大傾向にあり、景気失速による税収の落ち込みや消費税増税の先送りなどから、公約達成困難の可能性は小さくないでしょう。そこまで、PBの公約にこだわるのであれば、財政破綻回避は難しいように思えます。
★参考情報:金利が高いといわれている、ネットバンクの定期預金の金利が、10年物で1.2~1.3%です。それに比べると、日本国債の1.5~1.6%というのは、決して低くはない、と考えます。日本国内の円建て金融商品には、国債より金利の高いものは無い、と言っても過言ではありません。
国債の金利と元本は、企業と個人から徴収した税により
支払われます。
よって、現在の日本の経済成長率程度の金利、
すなわち、2%弱程度しか支払えません。
仮に、5%も6%も金利がついたとしましょう。
政府がそれだけの金利と元本を支払い続けると
国の財政赤字は無限に発散してしまいますね。
身の丈に合った金利ということですね。
赤字が巨額なのは、過去の政策が失敗したツケが
積もりに積もった結果です。
現状は、流動性の罠(金利が低すぎて、人々が投資も消費もしたくないと思ってしまう状態)にはまっています。政策金利が2%近辺まで戻れば、お金という経済の血液はもっと高速に循環するようになると思います。ただし、無理に金利を引き上げると景気を失速させ、ゼロ金利に逆戻りになってしまうので、インフレ率を上げつつ、政策金利も上げていくことが必要だと思います。
また、日本はお金があり余っているのに景気が悪いという、世界的に見ても稀有な状況に置かれています。
大前研一氏も指摘しているように、個人金融資産1500兆円が動き出せば景気はあっという間に良くなります。
金利の正常化による流動性の罠からの脱却、所得税の減税およびフラット化、法人税の税率の引き下げ、相続税の廃止などの政策を行えば、お金は高速に循環しだして景気はあっという間に良くなるはずです。
財政融資資金の逆鞘損失リスクに対する引当金の性格を持つべき積立金を取り崩して、国債償還に当てるのは、単なる勘定間の付け替えに過ぎず、本質的な国債残高削減策ではありませんし、引当金を取り崩す姿勢は健全な会計処理とはいえないように思います。









