594.日本は財政危機などではない、とする説 |
■■「日本は財政危機でない」 と知る財務省
隠れた資産 (いわゆる埋蔵金) が膨大にあるなどとわかったら、増税は言い出せない。その一方で財務省が喧伝するのは、日本の財政危機だ。「日本は834兆円もの債務を抱えている。これはGDPの160%にものぼる危機的数字だ」 と国民の危機感を煽っている。しかし、これは、財政タカ派の大増税キャンペーンの一環で数字自体によく注意が必要だ。財務省の主張する834兆円は 「粗債務」 で、国際的にしばしば使われている 「純債務」 ではない。粗債務は政府が持つ膨大な金融資産 (2005年度末に発表された額では538兆円) を差し引けば、約300兆円にまで減る。10年間、政府税調の会長という要職にあった加藤寛先生も 「日本は財政危機ではない」 と指摘している。実は、日本が財政危機でないことは、財務省自身がよく知っている。
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このあと本文は、財政赤字が騒がれ、米国の格付け会社が日本国債の格下げをしたとき、「日本は世界最大の貯蓄超過国であり、世界最大の経常収支黒字国であり、外貨準備高も世界最高である」 と反論し、日本は純債務でみれば財政危機などではない、と財務省自らが主張している、と続きます。(詳しくは、ぜひ本書を買って読んでみて下さい。この本は小泉改革と郵政民営化の国民の知らない部分と、財務省をはじめとする日本の官僚の本質を描ききっている、高橋さん渾身の著作です。投資情報としても有用ですし、お買いになっても決して後悔しないと思います。) さて、野口悠紀雄さんの著書、「超・経済脳で考える (東洋経済新報社/2007年11月8日初版)」 にも、以下のようなほぼ同様の記述があります。
■■大蔵省 (現財務省) の矛盾する主張
かつて大蔵省は、財政危機キャンペーンで 「このままでは日本の財政は破綻してしまう」 と訴えたことがある。しかし、一方で大蔵省は国債の個人消化を促すため、「国債は最も安全な資産だから国債を買いましょう」 というキャンペーンも行っていた。よく考えればこの二つは矛盾している。国債発行が多額になって国が破産してしまうのであれば、「国債を買いましょう」 などと国民に勧めることなどできないからだ。大蔵省はあるとき、このことに気づき、「国債残高が累積すると国は破綻する」 という類いの財政危機キャンペーンは行なわないこととした。
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さらに本文から補足すれば、国債は金融資産としてみれば、最も安全な資産だ。だから、「日本国民は、国債という安全な資産を547兆円 (2007年度末の普通国債残高) も持っているほど豊かだ」 といっていい。と続きます。高橋洋一さん (1955年生まれ) は東大数学科卒の元財務官僚、一方、野口悠紀雄さん (1940年生まれ) は東大工学部卒の元大蔵官僚です。共通点はどちらも東大理系であり、東大法学部卒が幅をきかす大蔵省 (財務省) の中では、どちらかといえばエリートコースを (自ら?) はずれた異端です。この2人の方が主張していることは、エリートの現職財務官僚は決して言わないでしょう。冷静に考えれば、この記事の冒頭の疑問に還るのです。1.3%という、超低金利国債の日本と7%、8%の国とどちらが危ないのか。我々は、財務省のキャンペーンにだまされ、浅井隆に不安心理をかきたてられ、外貨投資で高い手数料をかすめ取ろうとする金融機関に踊らされていたのでしょうか。次回は、逆の目でみてみようと思います。
っていうか一体何してクビに?
為替介入の原資を管理する外国為替資金特別会計で、急激なドル安 円高に伴って円換算での評価損が膨らみ、同特会の過去の利益を
ためた積立金が実質的にゼロの状態になっている。民主党は積立金を 「埋蔵金」として取り崩すよう主張するが、財務省は「これ以上円高が
進めば積み立て不足状態になる」と反論、抵抗している。
外為特会は、政府と日本銀行が為替介入に使う準備資金を管理する 特会。過去のドル買い介入の結果、主にドル建ての資産(外貨準備高) が膨らみ、円換算で約103兆円(3月末時点)に達している。このドル
資金で主に米国債を購入、金利収入の一部は積み立て、余剰分を
一般会計予算に繰り入れている。積立金は現時点で17.5兆円あるが
財務省によると、最近の円高で外貨準備高を円換算した場合の評価損
も17.5兆円。同省によると、積み立て不足となる「分岐点」は、
1㌦=101円。
(続く)
民主党は積立金自体を国の一般会計に組み入れるよう求めている。
これに対し、15日の参院財政金融委員会で額賀財務相は、「外為特会
の健全性を維持する観点から、取り崩すことは適当ではない」と強調
した。
国家財政危機 は大げさでした。
要は、今回の円高で103兆円分の米国債の金利積立金(埋蔵金)
17.5兆円がチャラになった、ということ。









