1086.みんなが自分自身のリタイヤメントプランを持とう |
さて、今日は休日の夜なので、軽い話題にします。40台前半より若い読者の方は参考までに聞いて下さい。我々FPの業界では、50歳を過ぎると、リタイヤメントに向けた準備に入るというのが教科書的な考え方です。だが、子どもが遅くにできた人や50歳過ぎて家を建て、ローンを抱えている人など人生いろいろです。しかし、"老い" は誰にもやってくる。50歳を過ぎたら自分自身のリタイヤメントプランを持たねばなりません。特別支給の厚生老齢年金は来年4月2日以降に60歳になる人は61歳の誕生日の翌月からの支給になります。年金空白が始まる。年金の満額支給は65歳からになる。これまでのリタイヤメントプランでは、50歳を過ぎたら、60歳の定年までに1000万円~2000万円貯めて、定年から年金支給まで持たせる。年金満額支給になってからは、退職金を少しずつ取り崩しながら病気とか不意の出費に備えつつ、老後を過ごす、というのが定説でした。
今後はそうはいきません。60歳男性の平均余命は83歳、女性だと88歳くらいになっている。(厚労省資料、2010年時点の平均余命表より) 90歳まで生きることも想定しなくてはなりません。来年7月の参議院選挙が終われば、中高齢者層への負担増の議論が本格的に始まると考えていいでしょう。すでに検討俎上にあるものを列挙すれば、後期高齢者への医療費負担、現行1割を3割負担にする。年金支給は67歳からにする。そして、現在の年金受給世代の給付をどうしようか、というのも現在、検討されているのです。これまでのライフプランは根底から崩れる。それに輪をかけて中高年世代を襲うのが、インフレです。「財政破綻」 と言い換えてもいいかもしれない。インフレすなわち財政破綻は、中高年のリタイヤメントプランを根底から台無しにする可能性がある。これが一番怖い。
対策としては、国だのみではもはや、どうにもならない。定年延長や再雇用のある会社はまだいいほうです。最悪、自助努力も考えておかねばならない。まず、健康と気力と頭脳です。これらはどれが欠けてもいけない。健康が失われれば再就職が難しくなる。まず健康第一でしょう。人によっては、50歳頃から急速に健康が悪化していく。遺伝もあるが、生活習慣病が原因の場合もある。両親の親、すなわち両方のおじいさん、おばあさんがどういう死に方をしたか、50歳過ぎたら注意した方がいいでしょう。自分の両親を見ているとよくわかる。私は「自己啓発」が重要と主張していますが、30代、40代ならそれも重要です。しかし、50歳を過ぎたら、摂取カロリーを控えめにし、運動をする。これまでの生活習慣を変えていきましょう。それがリタイヤメントプランの基本になることを忘れてはなりません。


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